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梔色特別編纂室

【1:1】ちいさな姫と、古い写真と、猫の話

昼を少し回った時刻。
来客の予定があったから、無警戒に扉を開けてしまった。
配達人の差し出す荷物、その宛名に顔を顰めて、
しかし。
受け取らないわけにも、いかなかった。


――――愛弟子、カタリヤ・9・梔へ
君の私物がまだ幾つか残っていたので、送らせて貰う。

僕の名をあちこちで使うのは構わないが
偶には顔を見せてくれないか。
家内も君を恋しがっている。

くれぐれも、無茶はしないように。
君の活躍を波の彼方より祈っている。
――――アキレウス・B・アーケロン


テーブルの上には解かれた荷物と開かれた手紙。
それを片付ける間も無く、二度目のベルが鳴った。

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(ゆらり。ゆらり。リズムを取るように、尻尾を揺らす。)
(はじめて。はじめて、私が、そう生きようと思った切っ掛け。)
私ね、ウソつきになりたかったの。

……私の故郷が、海洋の小さな島だ、って話、したかしら。
私の両親は、開拓民だった。誰もいない島に乗り込んで、はじめての村を作るの。
人間種と、私の一族。梔の猫たちが一緒に、仲良く、ね。
(ぽつ、ぽつ。)
(取材する側だったらじれったくなりそうな緩慢さで、言葉を、繋ぐ。)
その頃の私は、大きくなったら村の誰かと結婚して、羊を沢山飼って、海の恵みに感謝して。
それで十分、楽しくて幸せなんだと思ってたわ。

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