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梔色特別編纂室

【RP】行きつけの

アパートメントの並ぶ通りの片隅に、遅くまで灯をともした小さな酒場がある。

「言えば大概なんとかなる」

望みそのままとはいかないことも多いのだが
その幅広さと雑さが、ひそかな人気になっていた。

刺激を好む若い猫も、そんな店に居つく、常連のひとりなのである。

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(夜。)
(ぼちぼちと夕食の客は立ち去り、酒場は少し静けさを取り戻しつつあった。)

っていうわけでぇ、アップルパイが食べたいの。
(カウンターに掛けるなり猫なで声全開で強請る。厨房に立つモミの木みたいなヒゲを蓄えた大男がもごもご口を動かしたようだが、正直今まで聞き取れたことは半分くらいしかない。)
おねがい、ね?

(斯くして、フライパンにパン生地が据えられるのが見えた)
(あれどうなるのかしら。身を乗り出して覗き込んでいる。)

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