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梔色特別編纂室
それはできないわ。
だってわたしが命を得て、別の世界へ行ったのよおんなじように
おじいさんは死んでしまって、別の世界へ行ったのだもの。
(事もなく。悲しみの色をのぞかせることもなく、やはりいつもの微笑のままに、はぐるま姫は言ってのけたのでした。)
ええ、そうよ。わたし、はぐるま姫だもの。はぐるま王国の、お姫様よ。
みんながみんな、国民ではないけれど。この世界のどこかにも、はぐるま王国の民がいるはずなのよ。
わたし、かれらのことも探さなければいけないわ。
(やはりまっすぐにアメジストの瞳を煌めかせながら、はぐるま姫が愛する王国のことを、薄い唇が紡ぎます。)
さみしい。
(コテリと、首の傾ぐ音。)
さみしいって、なあに。
だってわたしが命を得て、別の世界へ行ったのよおんなじように
おじいさんは死んでしまって、別の世界へ行ったのだもの。
(事もなく。悲しみの色をのぞかせることもなく、やはりいつもの微笑のままに、はぐるま姫は言ってのけたのでした。)
ええ、そうよ。わたし、はぐるま姫だもの。はぐるま王国の、お姫様よ。
みんながみんな、国民ではないけれど。この世界のどこかにも、はぐるま王国の民がいるはずなのよ。
わたし、かれらのことも探さなければいけないわ。
(やはりまっすぐにアメジストの瞳を煌めかせながら、はぐるま姫が愛する王国のことを、薄い唇が紡ぎます。)
さみしい。
(コテリと、首の傾ぐ音。)
さみしいって、なあに。
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ぼんやりと何かを期待して、猫は通りに目を向ける。
――――要するに、退屈なのだった。
よく晴れた昼下がり。
大通り沿い、賑わう食堂のテラス席の一幕。