ギルドスレッド
スレッドの一部のみを抽出して表示しています。
泪雨
うちは、秋が好きやの…木々の彩り、鈴なりになった果実……赤色。
ほんま…お酒が好きやのね。…うちも、好きやけど。
(ふと、蝋燭の炎の揺らぎが止まる。
止まった理由に気づいても、それをあえて口には出さずに──…)
囃し立てられるんが、そんなに恥ずかしいん?
そうなった時の旦那も見てみたいわ、うち、きっと今よりわろてしまう…。
……やって、面白いんやもの。
(──…花火が水に浸かる音、意外な言葉。
今、自分はどんな顔をしているだろうか。本当はそうじゃない…そうじゃないけれど。
陽が陰り、薄暗い中、悟られないように下を向く。
平静を保つように、波打つ心を見透かされないよう…線香花火の持ち手を摘まんで
ゆっくりと蝋燭の火にかざす。丸まった先を落とさないよう、それはそれは…慎重に)
旦那は優しい人やで…うちには、勿体ないくらい。
(それだけやないんよ…なんて言えるわけもなく。
やがてそれは、音を立て綺麗な花の閃光を放って、短い命を散らす)
小さいけど、ほんに…儚くて綺麗。
…そや、旦那は、子供の頃、どんな子やったの?
------------------
十夜 縁(p3p000099)と
ええ夜風…暑いのは嫌いやけど、夏が終わってしまうんは寂しい
うちは、我が侭やの…でも、旦那と最後見に来れて良かった
カランコロン、下駄を鳴らしながら
花火の順番…旦那は、どうしはるの?
順番当てると、お願い事叶うらしいけど
お願いする前から、諦めてしまうの?
……──今、何て?
その刹那、周囲の騒めき、花火の轟きさえも消えて
せっかくの花火やのに、勿体無い
素直になれない天邪鬼、下を向いてぼそっと呟く
ただ、その顔は朱に染まって嬉しそうに
うちの願い事…「今が続きますように」
やけど、外れてしもたら悲しいよって、お願い事はせんとく
こうして、隣りで花火見れたから、それでええの…
(295文字)
ほんま…お酒が好きやのね。…うちも、好きやけど。
(ふと、蝋燭の炎の揺らぎが止まる。
止まった理由に気づいても、それをあえて口には出さずに──…)
囃し立てられるんが、そんなに恥ずかしいん?
そうなった時の旦那も見てみたいわ、うち、きっと今よりわろてしまう…。
……やって、面白いんやもの。
(──…花火が水に浸かる音、意外な言葉。
今、自分はどんな顔をしているだろうか。本当はそうじゃない…そうじゃないけれど。
陽が陰り、薄暗い中、悟られないように下を向く。
平静を保つように、波打つ心を見透かされないよう…線香花火の持ち手を摘まんで
ゆっくりと蝋燭の火にかざす。丸まった先を落とさないよう、それはそれは…慎重に)
旦那は優しい人やで…うちには、勿体ないくらい。
(それだけやないんよ…なんて言えるわけもなく。
やがてそれは、音を立て綺麗な花の閃光を放って、短い命を散らす)
小さいけど、ほんに…儚くて綺麗。
…そや、旦那は、子供の頃、どんな子やったの?
------------------
十夜 縁(p3p000099)と
ええ夜風…暑いのは嫌いやけど、夏が終わってしまうんは寂しい
うちは、我が侭やの…でも、旦那と最後見に来れて良かった
カランコロン、下駄を鳴らしながら
花火の順番…旦那は、どうしはるの?
順番当てると、お願い事叶うらしいけど
お願いする前から、諦めてしまうの?
……──今、何て?
その刹那、周囲の騒めき、花火の轟きさえも消えて
せっかくの花火やのに、勿体無い
素直になれない天邪鬼、下を向いてぼそっと呟く
ただ、その顔は朱に染まって嬉しそうに
うちの願い事…「今が続きますように」
やけど、外れてしもたら悲しいよって、お願い事はせんとく
こうして、隣りで花火見れたから、それでええの…
(295文字)
キャラクターを選択してください。
- « first
- ‹ prev
- 1
- next ›
- last »
夜風が風鈴を揺らし、チリンと鳴った。
夏の終わりを告げるように──…。
いつものように縁側に腰掛けて、待ち人が来るのを待つ。
庭に小さな蝋燭、手元には幾つかの手持ち花火、そして…線香花火を用意して。
「日が陰るんが、はよおなった…日中はまだ暑いけど。夏も…逝ってしまうのやろか。」
---------------------------
イベントシナリオ:「まじない花火と空模様」相談場所
十夜さんと。