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泪雨

【相談】夏の終わりに。

陽も落ちて夕暮れ時、どこからともなく鈴虫の音。
夜風が風鈴を揺らし、チリンと鳴った。

夏の終わりを告げるように──…。

いつものように縁側に腰掛けて、待ち人が来るのを待つ。
庭に小さな蝋燭、手元には幾つかの手持ち花火、そして…線香花火を用意して。

「日が陰るんが、はよおなった…日中はまだ暑いけど。夏も…逝ってしまうのやろか。」

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イベントシナリオ:「まじない花火と空模様」相談場所
十夜さんと。

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…そ、こしあんが好きやの。つぶも食べれんことないけど、歯ざわり…やろか。

(半分くらいまで食べ終わって。手元にあった皿を下に置いて)

「寂しい」のに慣れはっても、こやって誰かと出掛けるんが好きなんは、ええ事や。
…誰かと一緒するのに「慣れ」てくれるんは、うちも嬉しいです。
何処から来たのか分からん、こんなうちと…。

(夜風に揺れる風鈴、チリンとひと鳴り──…涼やかな響き。
 ぎこちない物言い…ありのままの姿で居てくれるのが嬉しくて、自然と声も弾む)

…呆れはせえへんけど、意外やったの。見かけに寄らず……奥手やのね。
今までの事思い返すと………気の毒やった…って思て……(くすくす笑い出す)
…うちが寂しがっとるの、分かっとったくせに…何言うてるの?

(腰をあげて、縁側から少し離れた場所に立ててある、蝋燭に火を付けて。
 用意してあった手持ち花火と、線香花火、両方を渡す)
 
ほな、花火でもしもて、やる事決めていきましょ。…はい、これ。

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