PandoraPartyProject

ギルドスレッド

スレッドの一部のみを抽出して表示しています。

天快屋

書斎

数多くの本が並ぶ一室。
これだけの量をどこから仕入れたのか……
……いやよく見ると市販されている物ではない。

それに本の数の割に、並んでいるのはたった一つ。一種類のジャンルのみ。
『物語』の本だけだ。

これは一体――誰の。何の『物語』であるのか――

----- ----- ----- ----- ----- -----
■エントランスとは違う空間
■ここは依頼や各個人の『過去』の記録場
■貴方の物語を教えて下さい――


■要は「依頼でこんなことがあったぜ!」とかそういう場所なのです
■エントランスでしちゃ駄目な訳じゃないですが、こっちはシリアスな感じの
■RPスレッド
----- ----- ----- ----- ----- -----

→詳細検索
キーワード
キャラクターID
「――クリスティアン様?」
 あれは一瞬の事だった。
 いつも通り若様――つまり我が主人【麗しの王子】クリスティアン=リクセト=エードルンド (p3p005082)様の事だが。あの方が日課である鏡の前での身体チェックをされている時だった。麗しきその御身体を許しなく直視しては目が潰れる。部屋に入ろうとして咄嗟に目を逸らした時の事だった。
 覚えているのは部屋を包むかのような光が瞬いた事。
「クリスティアン様!? いずこへ!? 王子! 王子!!」
 思わず顔を挙げた――その瞬間には。鏡の前にいた筈の王子の姿は無かった。
 賊か。神隠しか。それともついに太陽が輝かんばかりの王子の肉体に嫉妬を抱いて連れ去ったか。
 私は駆け巡った。王子の部屋を、場内を。いなくば城下を。海を越えて山地を駆け抜け。
 ――されど王子の御姿見つからず。我が体力もついに底を尽き、遥か太古神々が住んだと言い伝えのある聖山にて。その生涯が潰えようとしていた。
「無念……クリスティアン様……不甲斐なきこの身。
 もう一度御身の元へ馳せ参じられぬ事……お許しください……」
 目を閉じる。険しき山中の冷気が身を包む。ここまでかと、その意識を手放して――

 そして私も光に包まれた。

 あれはきっと一瞬の事だった。
 次に目を開けた時には見慣れぬ場所。山の中ではなく庭園の様な光景。
「あっ。気付きやしたですか?」
「――こ、ここは? ぉおレディ。貴方は一体……」
 黒衣の女性。ざんげと名乗ったか――彼女から事情を聴いたのは、身なりを整えてからだった。
 ここが混沌と呼ばれる世界で、空中庭園という場所な事。己が呼ばれた事、そして。
「我が王子の、可能性……!!」
 金髪にして赤い服がトレードマークの男性がいたでしょうかと問えば、そんな人もいた気がしますねとざんげは軽く答えた。確証があるほどの答えではない。されど、それはかつての世において、手がかりのなかった時と比べれば――この上なき希望となって。
「今少しばかりお時間を。私、クラエスめはいずれ! いずれ必ずや再び!
 クリスティアン様の元へと――!!」
 感涙の涙を流しながら天を仰ぐ。どうあれ先立つ物が必要と、かつての経験を元に半ば強引に執事職として己を売り込めば。日雇いの家事全般雑用業務を凄まじい速度でこなして混沌を渡り歩く。

 クリスティアンの執事クラエス。
 彼が主人に再開するのは――さて、いつになる事か。

キャラクターを選択してください。


PAGETOPPAGEBOTTOM