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ニューズ・バーバー

街角の記憶:


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ローレット
「……と言う訳だ。状況は聞いての通り、聞きしに勝る大騒ぎだな」
 溜息を吐いたレオンに集まった情報屋三人は苦笑した。
「とっても心外だけど、これを表現する色は『ブラック』のみね」
「おや、血の色の『レッド』も混ざるかと思ったけど」
「……ショウ、笑えない冗談を聞く気分じゃないの」
 プルーの言葉にショウは「悪いね」と肩を竦めた。
 幻想楽団『シルク・ド・マントゥール』の公演が始まってから幾分か経つ。
 公演は噂通り大層立派なもので、ユリーカも含めた四人も一度は見に行った。
 確かに評判が上がるのは当然で、噂になるのは当たり前ーーそれは共通認識である。
「最新の報告をするのです。
 誘拐事件に、鍛冶屋のおじさんの辻斬り……
 ……一番気になるのはイレギュラーズの偽物事件なのです。
 皆、大変な事件を一生懸命追いかけているのです。酷いのです」
 大きな瞳を潤ませてそう言うユリーカは余程憤慨しているのだろう。その顔色は赤らんでいる。
「……ま、揃いも揃ったり酷い有様だ」
 そんなユリーカの頭にポン、と手を置いたレオンは何時に無く真面目な顔をしている。
「これまでの『公演』でこれだけの『不吉』が起きたって話は聞いた事がねぇ。
 蛇の道は蛇ってな。長い間やくざな仕事してりゃ、伝わってくるモンも多い。俺が知らねぇって事は過去にねぇって事だろう。

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