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町立図書館の片隅

【時計塔にて】今日もお空へ、飛び立ちます。

陽天煌めく昼下がり。

雲の流れは遅々として、真白に光る山の如く。
日の光が燦々と、大山の向こうから降り注ぎます。

ずるいです。
ずるいのです。
かれらは天空のその先から、こんなにも。
こんなにも簡単に、“俺”たちに辿り着きます。

いつかきっと、“俺”だって。
あなたたちと、同じように。

光の麓へ手を伸ばし、
背伸びをしても、足りないから、

『今日もお空へ、飛び立ちます。』

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(高度を聞いてもちんぷんかんぷんだったことに思い至り)

『きっととても高いのでしょうね! わたくしからはそうですね、綺麗な羽がまだ目印になってはおりますがそれでも見えなくなってしまいそうです……』

(ずっと見ていても、ふとした拍子に見失ってしまいそうなくらい)
(ちょっぴり不安になりつつも見えるところまではと気合を入れた)

『会話も見えるところまでですものね……それまではこうして声だけでもご一緒させてください!』
(帰ってきたら聞きたいこと、いくつか思いついて思わず笑みを漏らした)

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