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廃材劇場【Aström】

■戯言

『どうか俺の夢を叶えてくれ』
『願わくばこの夢が、君と同じになりますように』




お前は誰だ?俺は俺だよ!違う、俺じゃない。
お前なんか知らない。返せ!俺の体を返してくれ!!

「まぁ、まぁ!ジョージ!こんな所でどうしたの。私よ、カーミラ。覚えてるでしょう?雨が降っていて風も強いのよ。体を壊したりしたら大変だわ。早く家へ帰りましょう」

お前は誰だ、お前こそ誰だよ。どうしてこんなことになってしまったんだ。こっちが知りたいよ。

「リャナンシー!お父さんが帰ってきたわ!ねぇ、何年ぶりかしら。すごく久しぶりね、でも帰ってきて良かった」

「……お母さん、その人誰?お父さんじゃないよ」

「お前、なんて事を言うの。また私が病気だって決めつけるのね」

早く麻資郎を助けなければ。こんな所で油を売っている場合ではないんだ!アイツは出血が酷かった。炎で皮膚が爛れていたし、呼吸もまともに出来ていなかった。

ーーーーー それってもう手遅れじゃないの?

「ジョージ、覚えてる?貴方の眼鏡よ。青い髪によく似合う眼鏡。ずっと肌身離さず大切にしてたのに、忘れて出て行ってしまうんだもの。最初はすごく驚いたわ」

ああ、あああああ、そんな事を言わないでくれ!気が狂いそうだ!!どうしてあの子が、あんな痛々しい死に方をしなければならなかった!?まだ生きたいと願っていたのにどうして!

納得いかないって?じゃあこうしよう。そいつはお前のお陰で一命を取り留めたんだ。だけど不幸なことに『体だけどこかに忘れてきてしまった』

「とっても素敵!やっぱり貴方には眼鏡がないとダメね。顔が優しいから眼鏡がないと締まらない」

魂だけが、何かの事故でお前の体に乗り移ってしまったんだ。麻資郎はまだ生きていて、もう一人の『俺』になったって寸法だ!そうだそれが良い。

「ところでジョージ、まだ劇は続けるの?」
「劇を?」
「ええ。お出かけする前……孤児院の子供達の前で劇をやっていたじゃない。私も一緒に。ふふ、懐かしいわ。貴方ずっと面白いキャラクターを演じていて子供達に人気だった。リャナンシーも覚えているでしょう?」

「……TrickyStarって名前」

「ええそう!そうよ。いつでもどこでも現れて、場を引っ掻き回すお茶目なピエロ。貴方が居なくなって子供達も寂しがっていたわ。また今度一緒に孤児院へ行きましょうね」


「ーーーー道化(ピエロ)か。ははは、その通りだな」


お前、名前は?名前なんてない。
じゃあ「ミノル」にしよう。「ミチル」じゃ女の子っぽいもんな。

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そうだ、彼は生きている。心臓だってこの体にしまってあるんだ。
もう動いていないけれど、あの頃みたいに温かくはないけれど、俺の中で生きているんだ。

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