ギルドスレッド
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審問室
己が海月か藻の類ならば、如何に世界が揺り籠でも、底知れぬ色彩は無意味だろう。視界に注がれる青色は塩気を孕んで三日月を侵す。大切な臓腑まで冒涜するような渦巻きが、船上でもないのに酔いを齎す――色は黒だが、泳ぐ気力も削がれていく。息は途切れた。驚きなのか――理解し難い儘、揉まれて呑まれて浸されて。ただ、俎板の上で踊る『コイ』の。
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目の前の風景を描くなら、三色の塗料があれば事足りるだろう。見渡す限りの白い砂浜。水平線は遥か遠く。空には雲ひとつない。
「君の真似事。私なりの箱庭だ。少し寂しいが、これから充実させていけばいいさ。我々の塗料でな。……如何かな?」
仮面が傾ぐ。少しはにかむように。