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審問室

果てなき砂浜

砂の白。海の青。空の青。
目の前の風景を描くなら、三色の塗料があれば事足りるだろう。見渡す限りの白い砂浜。水平線は遥か遠く。空には雲ひとつない。
「君の真似事。私なりの箱庭だ。少し寂しいが、これから充実させていけばいいさ。我々の塗料でな。……如何かな?」
仮面が傾ぐ。少しはにかむように。

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……ぐ……うぅ……。

(嗚咽が漏れる。悲しみよりは羞恥が勝った。そうだ。さっさと開けてしまえば良かったのだ。いつまでも阿呆のように惜しんで抱え込んで。)

……すまない。取り乱した。
あぁ!これではもう品行方正清廉潔白とは言い難いな。

(顔を拭おうとして手を止める。血濡れた手では意味が無い。代わりにはにかみ笑いで誤魔化した。
愛を得た。正義は死んだ。信仰は……そんなものは初めからあったのだろうか。)

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