なんでもない港町。

日銭を稼ぐためにせっせと荷物を運ぶヤズィード。

ぼうぼうと音を立てて港を去る船を眺め、仕事を終えたヤズィードが、木箱の上に座っています。

通りかかる人や仕事仲間に、この間いった登山の話をしまくるヤズィードの、与太話をきくもきかないも君次第。

なんだっけなー。なんかその辺詳しくのってる観光者むけパンフ配ってたんだけど、貰うの忘れちまった。荷物になるしな。歩くコツの一つは荷物を持たないことだ。

切り立った山登ってくのに目印になるのが箱獣用のロープなんだよ。ぶっといロープが山頂に向かって伸びてて、箱獣がそれを伝って登ってくわけだな。ロープが視界に入ったまま登ってけばそのうちつくって寸法よ。