PandoraPartyProject

ギルドスレッド

キャリー喫茶店

【個別RP】妖精のいるキッチン

▼深刻なキッチン担当不足に悩まされるキャリー喫茶店。
 そんな折に「使ったことなくても人間に使えるなら使えるもの!」と売り言葉に買い言葉でオデットは豪語してしまう。
 そんな経緯で、心配になったパーセルが教師役になってキャリー喫茶店お料理教室が開催される運びになったのだった。

※パーセル・ポストマン、オデット・ソレーユ・クリスタリアの個別スレッド

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――で。(エプロンを掛けたいつもの姿でオデットを見遣る。キッチンにはまな板と各種野菜。それからパン)
まずは極簡単な物から指導していこうと思うんだが……その前に嬢ちゃん、アンタ包丁握ってみろ。
(いつも通り、エプロン姿でパーセルの隣に並ぶ。これがいつもの料理の材料かーだなんて眺めていると声をかけられた)
これを握るの?んーと、こうでしょ?
(上から持ち手を握る。どこかのレベル3殺人鬼もよろしく切るよりはもはや刺すといった持ち方だ。つまり、全く間違った持ち方をしている)
(頭の中でテレテテレテテンテレテテレテテンテンという独特な効果音が響くような持ち方だった)
通り魔じゃねえんだぞ。こうだ、こう。
(そう言ってオデットの握り方を変えようと手を伸ばす。包丁を逆にして、上から掴むのではなく斜めから持つような掴ませ方に指導しよう)
えー?違うの?
(絶対正解だと思ったのに、という雰囲気を漂わせつつも指導には素直に従う)
こんな持ち方でいいの?これじゃ何もできなさそうに見えるけど。
(正しく持った包丁をひらひら動かす)
危ねえ振り回すんじゃねえ。斬れたらどうするんだ怪我するじゃねえか。
(早々斬れることはないと思うが。こんなことなら練達からプラスチックなる切れるけど切れない軽い包丁でも買うべきだったかと一瞬血迷う)
それで良いんだよ、それで。基本は刃で引く時に一番よく切れるもんなんだ。
とりあえず切ってみりゃわかるだろ。
(そう言ってどん、とまな板の上に一玉のキャベツを置く)
こうだ。包丁を手前に引く。この時、手は絶対に添えて物は安定させた上で、指を切らねえように手を猫の形にする。
(包丁を取り出して、ざくりと真っ二つに切る)
おー、すごい。そんなにあっさり真っ二つになるのね。
(ぱちぱち、と拍手しようとして右手に持った包丁の存在を思い出してやめる。「怪我するじゃねぇか」という言葉は少々効いたようだ)
これを手前に引いて、手は置いて、猫の……私、獣人じゃないわよ?
(そしてパーセルの動きを真似ながら、猫の形にできない、と言外に言いながら不思議そうな顔をする)
モノの喩えだよ、モノの。こうやるんだ。
(第二関節で曲げた左手をオデットに見せる。手首でくいっくいっとやって手招きの仕草)
こうやってよく猫が自分の顔を撫でて綺麗にするようなところ、見たことねえか?
ふむ?猫とはそんなに縁がなかったけどどこかで見たような……
(パーセルの手の動きをじーっと見つめる)
あ!思い出した!東の国からの珍しいお土産だって昔みせられたことあるオモチャに似てるんだわ!
こういうやつよね。
(とったポーズは招き猫のもの。猫とは違うがその左手はきちんと猫の手の真似ができている)
そうそうそれそれ。……なんだ、ちゃんとやればできるじゃねえか。
猫の手にしとけば包丁で勢い余って指をスッパリ、なんてことも多少は防げるからな。
とりあえず、やってみるかい?(半玉に等分されたキャベツを引っ掴んでオデットに差し出す)
ふふーん、でしょでしょ?(いい気になって自信満々に差し出されたキャベツを持った)
じゃあこいつもこのままスパッと……
(まな板の上にキャベツを置いて、左手は先ほどの猫の手のまま添え、キャベツの中央に狙いを定めた右手の包丁に力を籠める)
……スパッと……んー!!!!!
…………切れないんだけど。
(ぐいぐいただ真上から力を込めているためか、包丁は上層部分に少々食い込んでいる程度だ)
最初に言っただろうが。包丁……つうか、刃物ってのは奥や手前に押したり引いたり時が一番よく切れるんだ。
(手の平をチョップ状にして、ぎーこぎーこと押したり引いたりジェスチャーで伝える)
人の話はしっかりよく聞くこった。
……しっかし、それを抜きにしてもアンタ力ねえんだな。
(包丁が少しだけ食いこんだだけのキャベツを見ながら、吐息した)
ぶぅぅぅ……そんなにバッサリ言わなくてもいいじゃなーい。
(ぷっくりむくれながらジェスチャーに合わせて包丁をぎこぎこ。今度は力が入っていない様子で先ほどより多少キャベツに食い込んだ包丁は途中で止まった)
あ、あれ?おかしいわね……言われたとおりにしてるのに。
……っ!!!
(「力がない」という言葉が耳に入って膨れていた状態からさらに膨れた)
うるっさいわね!妖精は神秘と自然の化身なんだから力なんてあるわけなんじゃない!
人間たちみたいに野蛮じゃないのよ?
(最後はぷいっと顔をそむけた。が、よく見れば言われたことを気にしているのかほんのり泣きたいような顔をしていることに気づけるだろう)
どうどう、落ち着け。できねえもんをできるようにするためにゃ問題点をはっきりさせねえとマズいんだよ。
(コーヒーを飲みながら、喚くオデットを片手で制するジェスチャー)
力があることが野蛮かどうかはさておいて、これじゃ切ることも難しいか……。
種族的な特徴としての非力はどうしようもねえんなら、やることは一つだ。おい、そのキャベツ、包丁引っこ抜いてこっちに貸せ。
(ガタガタと大きめの鍋を出して水を入れ、火に掛け始める)
……何するっていうのよ。
(不機嫌さを残したまま「よいしょ」と声を出してキャベツから包丁を引き抜いた。
そして両手にキャベツを抱えながら不審そうに鍋を見る)
まさかこれでキャベツが切れるようになりますー、なんていうんじゃないでしょうね?
なんだ、勘が冴えてるじゃねえか。その通りだよ。切れねえんなら切れるようにすりゃいい。茹でたキャベツは切りやすいぜ。
腕力なんざそう必要じゃねえ。俺たちにはこれがあるからな。
(とんとん、と自分の頭を指先で叩いて笑う)
本当に?
(お湯に入れただけで変わるものなのか。半信半疑な視線をパーセルに向けた)
人の知恵はバカにならないのはわかってるけど……ちょっと信じられないわ。
だって魔法じゃないんでしょ?
魔法じゃなくてもなるもんはなるのさ。
(ひょい、と包丁が引き抜かれたキャベツを取り上げ、鍋に入れる)
嬢ちゃんは……ウチの野菜スープだとかは食ったことがあったか? アレに入ってるイモだとかキャベツも大体こうやって煮込んで柔らかくしてるんだ。まあみてろって。
(と言いながら、ぐつぐつと煮込み始める)
ふーん。
(あまり納得いっていないように首を左右に傾げながら煮込んでいる様子を眺め)
野菜スープは何回かあるわね。言われてみたらキャベツとかはくったりしてたような気がする。
あれって柔らかくなってるってこと?
そういうこった。アンタじゃ噛みちぎれねえような野菜でも、ぐらぐら煮込めば柔らかくなる。
(やや時間を置いて、そろそろ頃合かとフタを開け、トングでキャベツを再びまな板へと引き上げる)
それに水でもなんでも被せて冷ましな。今触れると熱くて火傷するからな。
言われてみると納得できるようなって感じねぇ……。
(再びまな板の上のキャベツになったそれに興味津々で手を伸ばしたら絶妙なタイミングで「火傷するから」と声がかかった。慌てて手を引っ込める)
水ね、えーっと……あの子はいないから、自力でやるしかないわけね。
(ほんの一瞬悩んでから、適当にコップを持ってくると水を汲んでキャベツの上にぶちまける。……さすがにこれだけでは冷めてないことは予想できるので追加で2杯3杯とちまちまかけていく)
放って置けばまあ冷めるっちゃ冷めるんだが、それだとどうにも時間がかかって仕方がねえ。
なんだ、水の妖精とかもいたのか?
(冷めた頃合いを見て、手をチョップ状にして切ってみろと伝える)
妖精じゃないわ、私の住んでた森に妖精は私一人しかいなかったもの。
精霊よ。水の精霊の友達がいるの。他に風と土の精霊と仲が良かったわね。
(言われるまま再び包丁を構え、ぐっと力を加えて動かしてみる。意外なほどすんなりと包丁が沈んだ)
おお!?切れた!切れた!!!
……いや、妖精と精霊って何が違うんだよ。一緒なんじゃねえのか?
(と首を傾げていると、キャベツが切れて喜ぶオデットの姿が)
おめでとうさん。な? 切れただろ。
そうねぇ……
(切れた楽しさからさらにざっくざっくと包丁を入れつつ)
妖精は自然から生まれた存在で、精霊は自然の化身であって自然そのものっていう違いかしら。
私と違って精霊は好きな姿はあっても自在に姿が変わったし、司っているものに関してはなんだってできたわ。突然大雨を降らせたり、いきなり土の城を作り上げたりとかね。
(そして気づけば細切れになっているキャベツ)
人間の知恵のすごさを思い知ったわ!
(細切れキャベツを前にこの笑顔である)
あー……、成程……?(理解したような、してないような。そんな声音で納得する)要するに、精霊はアンタらの親玉みたいなものか。

(そしてぴらりと細切れキャベツを摘む)
……ここまで切れちまうと千切りキャベツぐらいにしかならねえな。
んー、まぁ人間的に例えるなら親って言っても間違いではない……のかしら?
なんとも理解してもらうのは面倒臭いわね。

あ、楽しくてついやりすぎちゃったかしら?
(細切れキャベツを前にぺろりと舌を出して見せた)
まあ、良い。ゴマ油と塩でも掛けてアンタのまかないにでもしよう……。(吐息して、千切りキャベツを皿に置いて冷蔵庫へ保管)
後は……火の扱いだ。大丈夫だよな? 火の妖精がいるとかどうとかも――(言っていたし、と言おうとして、この喫茶店の火はガスであることを思い出す)……いや大丈夫なわけねえか。
とりあえずそこのつまみを押し込みながら回してくれ。グイッと、左に。
(コンロのつまみを指しながら指示する)
えっ、これ私の?やったー、なんだか嬉しいわね!
(冷蔵庫へと運ばれた千切りキャベツに両手を上げて喜んだ。まるで初めての手伝いに成功した子供のようである)
……なんか突っ込みたい自己完結があったみたいだけど、まぁいいわ。
えっとこれを押し込みながら回す……ひゃっ!?
(きちんと火はついたものの、本人的には突然のコンロの火に驚いて尻もちをつく)

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