PandoraPartyProject

ギルドスレッド

キャリー喫茶店

【個別RP】

▼太陽が顔を覗かせる未明の頃。
 大召喚からだいぶ時間も経った頃。
 開店前のキャリー喫茶店に今日もまた一人、珍客が訪れる。

※パーセル・ポストマンとアグライア=O=フォーティスの低速個別スレッド。

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さて、と……。(開店前の準備時間中。一通り仕込みや店内の掃除も終えて、一息つく)あー……そういや店の前、落ち葉が酷かったな。仕方ねえ、ざっと掃き掃除でもしに行くか。(箒を片手に、ドアベルを鳴らして店外に出る)うっ、さっむ……。最近急に寒くなりやがったな……。さっさと終わらせるか。
(枯れ葉を巻き込んだ冷たい風が吹き抜ける中、道路の端にべしゃりと倒れ伏している少女が居た)……。ん、ぅ…もう朝、ですか…?(ドアベルの音で多少なりとも目が覚めたのか、自分が何処に倒れていたのかも理解していないような寝ぼけ眼で、ゆっくりと少女は顔を上げる。)
うおっ……!?(おもむろに顔を上げた少女に気付き、思わず箒を盾して少し後じさってしまう)……な、なんだ、女、か……?(顔を見て、安堵半分、警戒半分の表情で注視する)お前、なんでそんなところで寝っ転がってんだ。まさか行き倒れじゃねえだろうな。
…失敬な、行き倒れなどではありません、よ。(意識が覚醒したのか、ゆっくりと持ち上げた瞳に焦点が定まりパーセルを捉える。けれどそのまま身体を持ち上げる気力もない様子で、一瞬二瞬。不意に「ぐぅ」と大きな腹の音が響いた。)……。お腹が空いて動けないだけです。(少女は僅かに赤面し、目線をそらす。)
それを行き倒れって言うんだ。(半目になってアグライアを見る。――身なりは質素だが、ところどころの所作や口調が洗礼された上流層のそれを感じさせる。状態はだいぶ窮乏しているようだが、もしや貴族の令嬢でも家出してきたのではないだろうかと疑惑の目になる)
……嬢ちゃん、カネは持ってるのか?
…行き倒れじゃないです。(言葉でそう言いつつも、苦し紛れの言い訳だと自覚は有ったのだろう。歯がゆそうな表情で少女は上半身を起こす。)……お金、ですか。持ち合わせを期待しているなら、残念ですけれど。(パーセルの問いに、へにゃりと垂れた獣の耳を揺らした少女は首を横に振る。)
(やっぱり行き倒れじゃねえか、という言葉を飲み込んだ代わりに吐息する)……中に入りな。そんなところでくたばられちゃ良い営業妨害だ。一食ぐらいなら食わせてやる。どうせ行くアテだとか、頼れる人もないんだろ?(打算が無いと言えば嘘になる。この辺りでこのような出で立ちのブルーブラッドの貴族がいたかどうかは記憶にないが、万が一どこぞの令嬢だった場合は謝礼なり仕事なりが来るだろう。だが、純粋にここで見捨ててしまっては後味が悪いと思ったことも確かだった)
う…確かにそういうアテが無いのも、確かですが。(ただ偶然出会っただけの相手に施しを受ける、というのも据わりが悪いのか少女は言いよどむ。やはり此処は断るべきかと口を開きかけた直後、再び大きく腹の音が響く。)……。それでは、お願いしても宜しいですか?(流れる微妙な空気。恥ずかしさから頬を赤く染めつつも、少女は案内を求めて右手を差し出す。)
(腹の虫は正直者で助かるな。そう思いながら、差し出されたアグライアの右手をやや演技かかったような動作で取る)かしこまりました、お嬢様。(箒を持つ手でドアを開けてアグライアを招き入れる)俺はパーセル。パーセル・ポストマンだ。あんたは?
(慣れた様子で手を取られつつ少女は立ち上がる。)パーセル、良い名前ですね。私は――(何処まで名乗るべきかと僅かに逡巡し、けれど恩を受ける身の上で隠し事等恥ずべき行為だ、と少女は内心強く思う。)――アグライア。フォーティスの末子、アグライア=オラクル=フォーティスと言います。(自らの名を名乗りつつ、少女――アグライアは扉を潜る。)
まあとにかく適当な席に掛けとけ。何食うか……は、わからないか。普段何食ってんだ?(店内は中流階級のシックな雰囲気。掃除直後の開店前なだけあって、清潔で人の気配はまったくない)オラクル=フォーティス……。(ミドルネーム持ち。呟きながらこの辺りの貴族を思い浮かべるが、そのような姓には聞き覚えがなかった)なあ、あんた見た感じブルーブラッドの貴族か何かだろ? どこから来たんだ。
では此方で……あは、大体のものは食べますしお気遣いなく。(手近なカウンター席を選び、そこに座る。)ええと、一つ一つ説明させて貰いますね。(ブルーブラッドではないのかという質問に、やはりこの世界ではそういう認識になるのか、と少女は思う。)確かに私は獣人種では有るのですが、獣人種であってブルーブラッドでは有りません。他所の世界から召喚されたもの――旅人、とそう呼ぶらしいです。
上等だ。上層の連中は下層とは食うものが違うが、それなら話は早くて助かる。(あるいは文化的な偏食が原因で窮乏していたかとも勘繰っていたが、杞憂だったらしい。アグライアの話に適当に相槌を入れて聞きながら、カウンター席からも見えるキッチンへ入る)
なるほど、ならあんたはウォーカーになるわけか。そりゃこっちじゃ聞かない姓なわけだ。そっちの世界にもこっちのブルーブラッドに似た種族がいるのも驚きだが。ま、ブルーブラッド(高貴な血筋)であることには変わりはねえか!(あっはっは、と笑う。どこぞのよくある冗談だった)
食べれる物を選り好めるほど、豊かな国柄でもありませんでしたから。(豊かと言うには程遠い、月と砂漠で満ちた祖国に思いを馳せる。)ですから、食べられるなら魔獣だって食べるんですよ。(大して美味しくも無かったそれが、今は無性に恋しく感じていた。)
(僅かに滲んだ涙を擦り、気を取り直すように少女は頭を振る。)ええ、此処では旅人という扱いになるらしいです。…此方としては、異種族が争わず共存している方が驚きなんですけどね。(苦笑交じりにパーセルの冗談を聞き流す。言葉の意味は分からないが、伝えたいニュアンスは分かるという感覚に内心戸惑いを覚えたのも確かだったが。)
へえ、外敵の狩猟ねえ。嬢ちゃんも嬢ちゃんで苦労してきたみてえだな。(チーンという音でトーストが焼き上がり、それに手早くレタスやベーコン、トマトなどを挟んでいく。できあがったのはクラブハウスサンドイッチだ)
おらよ、とりあえず手早くできて腹に溜まりそうなモン。これ食えば少しは次作るモンまでに飢え死にもしねえだろ。(とんとん、とサンドイッチを載せた皿とミルクの入ったマグカップを置く)一応香りのキツイピクルスだとか、オニオンは抜いてある。……食えねえものはねえよな?
大して美味しい訳でもありませんでしたが、貴重な食料でしたからね。お陰でそれなりには腕も立つつもりですよ。(思い出話に花を咲かせつつ、目の前に置かれたサンドイッチに目を輝かせる。)わ、良い匂い…!新鮮な野菜なんで何時ぶりでしょう。(空腹感に釣られるようにそのまま手を伸ばし、勢い良くかぶりつく。)~っ。(久方ぶりの充足感にこれ以上無いと言った幸せの表情を見せつつ、差し出されたマグカップを受け取る。)あ、すみません。特に食べられないものも有りませんし、食べさせてもらって居る身でワガママを言うつもりも無いので、本当お気になさらず、ですよ。
ようやく笑ったな。シケたツラ構えしてたからいつくたばるのかハラハラしてたが、そうやって笑えるんならもう大丈夫だな。(少し嬉しそうに、少年も笑う)
つーか、嬢ちゃんどんだけ向こうの世界で食に不自由してたんだよ……。荒れ地か凍土の世界なのか?
……。私、笑えてませんでしたか?気を付けないとですね。(笑みが消えていた事は、少女としてもあまり自覚は無かったようで、食べかけのサンドイッチを口元から離し首を傾げる。)
食については…半分当たりですね。私の出身地は一面の砂漠と、僅かなオアシスだけでしたから。新鮮な食料は大半が輸入に頼り切りで、そういう意味では不自由していたのかも知れません。(マグカップに口を付けミルクを頂く。故郷の感覚で言えばこれも高級品に当たるので、当たり前のように出てきている事に僅かな驚きを隠せないでいる。)
男は度胸、女は愛嬌ってな。嬢ちゃんは美人なんだから笑ってた方が良いだろ。(マシンを操作してコーヒーを淹れ始める。ふんわりと店内に芳しい匂いが漂ってきた)
砂漠とオアシスの国か、そりゃあ食に不自由するわけだ。ヒトの住める場所も少なきゃ農地もできねえって聞いてるからな。まあ、俺も仕事で立ち寄ったことがある程度だから、昼間は暑い上に夜は寒くて、とにかく砂に足を取られて走りにくいって印象しか残ってねえや。いわゆるスナサバクだったか。
で、嬢ちゃん。どうするんだ?
そう…ですか。(見え透いた世辞では有ったが悪い気はせず、生返事を返すに留める。)
砂漠は確かに実りの少ない土地でしたが、皆良い人達でしたし苦ではありませんでしたね。(時折相槌を打ちながら、目の前のサンドイッチを頬張る。やがて腹も膨れたのか、少女は穏やかな様子でパーセルに向き直る。)どうしたい…は有りますがどうするかと言われると。本音を言えば今すぐ元の世界に帰りたいのも確かですけれど、すぐに帰れる当ても無い以上はこの世界で暮らしていく術を探さないと行けませんし。(日銭も情報も足りていない。当面は狩り暮らしにでもなるか、と少女は頭を振る。)
食糧には恵まれなかったが人には恵まれたか。嬢ちゃんとこは良い故郷だったんだな。(こぽこぽとマグに少しだけコーヒーを注ぎ、味見しながら言う)
さて――ウォーカーが元の世界に戻れた話はどうだったか。「用が済んだから帰れる」なんて話を聞いたことはあるが。(味見し終えたマグをシンクに置く)まあ少なくとも昨日今日で帰れる話じゃねえのは確かだな。だから嬢ちゃんが考えている方針は合ってる。
で、その肝心要の嬢ちゃんには食うアテも働くアテもないと来たか。(腰、スカート、腕の辺りを見る。狩りに使えそうな凶器は自分の見る限りでは存在しない)まあ魔獣狩りをしてたって話だから、サバイバル生活も悪くねえだろうが。――ここで一つ提案だ。嬢ちゃん、お前さんの食った分、働いて返して見ねえか?
まあ、皆家族のようなものでも有りましたから。大切な私の故郷でしたよ。(思い返すような笑みを浮かべつつ手元にマグカップを引き寄せると、湿らせる程度にミルクを口に含む。)
……旅人が元の世界に帰るのは「用が済んだら」ですか。また、なんと言いますか。(マグカップを戻す。直ぐにと言う訳にも行かないというのは理解した様子で、それでも先が見えない事に僅かな嘆息が漏れる。気を取り直すように頭を振り少女は話を続ける。)
それで食べる方の当ては――(無い訳では無いのですけれど、と言葉にしようとした直後のパーセルの提案に目を丸くする。)
働いて返す、ですか。(少女は思案する。この少年には行き倒れていた所を拾ってもらい、食事まで提供してもらった恩がある。借りを借りのままにしている事は流儀に反するし、何よりも先程自身が述べた"この世界で暮らしていく術"として十分すぎるほどに魅力的だ。)
……。なんと言いますか、拒否する理由がないと言いますか。(ここまで計算していたのなら末恐ろしいな、などと頭の片隅で思いつつ少女は手を差し出す。先ほどとは違う、握手のために。)私で良ければ喜んで、パーセル様?(意識せずとも浮かぶのは今日一番の笑顔だ。)
ああ。よろしく、アグライアの嬢ちゃん。(差し出された手を握る。今度は半ばふざけたような演技が買った導くためではなく、対等に立つ者として)
……けどよ、嬢ちゃん。さすがに「様」は勘弁してくれねえか? 身体がむず痒くなっちまう。呼び捨てで構わねえよ。
と、言われましても。(形式上は雇い主と労働者だ。礼儀を尽くすのは当然のことだと少女は思っていたし、そこに抵抗感も無かった。けれど当のパーセルがそういうのであれば、と少女は考え込む。)……ではパーセルさん、でどうでしょう?呼び捨てというのは、ちょっと。(呼び捨ては難しいがこの辺りなら、と指を立てて提案する。)
……嬢ちゃんはなんつーか律儀だな。普通上層の連中ってのは俺たち下層には……(礼儀なんて尽くさない、と言いかけて、ああ、と額に手を当てて中断する)……いや、やっぱなんでもない。嬢ちゃんは嬢ちゃんだしな。
まあとりあえずは「さん」付けで良いか。よろしく。
(ちらりと皿とマグを見る)……ちなみに、今ので足りたか?
はい。私は私で、私の流儀に従っているだけですよ。(含みを持たせた言葉に思う所は有ったようだが、特にそれに言及することもなく微笑む。)ではではパーセルさんで決定ですねっ。(上手く妥協点を見つけられた事に、少女は笑みを深める。)
う……。だ、大丈夫ですよ?(の矢先、見透かしたような言葉がぐさりと刺さる。本音を言えば食べ足りない気もするが、これ以上の施しはというプライドの方が先に立つのか、ぐっと言葉を飲み込む。)
ははっ、その様子じゃまだまだ食い足りねえみたいだな。まあ元々それは繋ぎみたいなもんだ。まかない食みたいなモンだ、もうちょっと待ってろ。(表情を見て、くつくつと笑いながらまたキッチンへと行く)
しっかしホント、嬢ちゃんにはケレン味がねえっつーか嫌味がねえっつーか……。こういう喫茶店だとか、大衆食堂に来たことはあるか?(シャカシャカとボウルで混ぜたものをフライパンに流し込みながらアグライアに聞く)
むぅ…それじゃあ、お世話になります。(今更断りを入れるのも変な話であるし、お腹が減っているのも確かだ。ぺこりと頭を下げる。)
あ、それ位なら故郷にも有りましたよー?(食堂がない程田舎出身ではないです、と胸を張る。)酒場としても使われていたので、あんまり寄り付かなかったのは確かですけれど…。
ああ、やっぱりな……。(そんな予感はしていた、と苦笑しながらフライパンにフタをする)
んじゃあこっちでの流儀やら、給仕の仕方もわからねえか。今日の予定はあるかい? とりあえず半日ぐらいここで大体どんな仕事してるのか見てっちゃどうだ。
あ、あはは…色々とご迷惑おかけします。(燃費の悪さを恨めしくも思いつつ、曖昧な笑みを浮かべる。)
此方での作法や給仕の仕方も、そうですね。あまり自信は無いので是非習えればと。(元々が予定など有って無いような行き倒れの身だ。拒絶するような理由もなく、少女はOKを出す。)
まあそこまで難しいモンじゃねえさ。すぐに覚えられる。さて、まずはその前に腹拵えからだな。(フライパンのフタを開けて、出来上がったホットケーキを皿へ)はいよ、お待ちどう。ハチミツでも掛けて食ってくれ。
……そういや聞き忘れてたんだが、アンタ、寝床は?
……。無いですっ。先日まで泊まっていた宿は路銀が尽きて出てきたばかりなので。(ホットケーキの皿を受け取りつつ、そうして宿を出たことで冒頭の行き倒れに繋がるのですけれど…、と恨めしそうな目でパーセルを見やる。)
だろうと思ったよ。(言いながら、内心でだいぶ危ういタイミングで拾ったっぽいなと安堵する)
なら当面の宿が決まるまではウチを使うと良い。さすがに野宿ってわけにもいかねえだろ。野宿されても不衛生だから働かせるワケにもいかなくなるしな、飲食店だし。(嫌とは言わせねえ、とばかりに言葉を重ねていく)
野宿と言う手段は…あ、はい。(苦し紛れの提案はばっさりと切って捨てられ、言葉に詰まる。助けになってくれるのは有り難さを感じているが、返せる事が無い事に心苦しさを感じる。)
う、うーん…正直な所ありがたい、というより条件が良すぎて心苦しいと言いますか。なにか返せるものがあれば良いのですが…(困ったようにたはは、と笑みを作る)
条件が良すぎるも何も、アンタに何もかも足りなさ過ぎてるだけだろ。俺はアンタの地盤が整うまでそれを補完してやるってだけさ。(コーヒーの入った自分用のマグを傾ける)
何か返そうって気があるなら労働力で返してくれ。まあ、アンタが何かしらの特殊な力を持ってるとかならまた話は別だがな。
確かに、そう言われてしまうとそれまでなんですが…(ぐうの音も出ない、といった感じで目をそらす。)そんな特殊な力も…そういう便利なものは持っていませんから。(元の世界ならいざ知らず、この世界の喫茶店員が持っていて喜ばれる技能などとんと持ち合わせていない。技術もなければ常識もない。無い無い尽くしで思わず小さなため息が漏れる。)
なら決まりだ。精々恩に着てさっさと仕事を覚えてあくせく働くこったな。(露悪的に意地悪そうな笑みを作る)
その前にはまず腹拵えだ。せっかく作ったパンケーキだ、冷めたらマズくなるから早く食えよ。
むぅ…(意地悪な言い様に情けない声を上げつつ、正論なのも事実で困ったようにパンケーキに手を伸ばす)
こ、この分も頑張りますからっ!(フォークで切り分けたパンケーキを一欠片飲み込み、気炎を上げる。)
(けらけらと笑いながら気炎を上げるアグライアを見る)おう、その調子だその調子。流れ掴んだらバリバリ働いて貰うからな。
――――このスレッドは終了しました――――

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