PandoraPartyProject

ギルドスレッド

自由図書館

【1:1RPスレ】医者と司書

今日も自由図書館の扉は開かれている。
老若男女、身分の貴賎も問わず。

ただ、その戸を開くものが少ないだけだ。

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……よし、これで、オッケーだな。
(返却された本に汚れや傷がないことを確かめると、帳簿にチェック。そして確認が終わった本達を、元々入っていた書架へと戻して行く。これは文学。これは歴史。こっちは辞典……)
(ノックを数回。その直後に鍵が掛かっていないことに気づき、自分で扉を開く)
まあ、図書館であるのならば……開いているのが普通か。

(ゆっくりと本棚を見回し、会いたかった人物を見つけると)
御機嫌よう、大地君。――さて、"久しぶり"という挨拶がふさわしいのかな?
あっ(声がした方。今し方来客があった方向を見る。彼は)

ルブラット……さん?
どうも。えっと……の時ぶり、だったかな。お久しぶりです。

(少なくともあの手この手で地上げ屋を追い払ったあの一件で共に仕事をした一人、という思い出だ。ペコリとお辞儀を返す)
……。
(地上げ屋を追い払った件と、路地裏で出会った件。
 どちらも"ホラー"ではあるが――赤羽君の話からして、大地君は本当に人死にが出たのを茶化す性格ではない筈だ。
 そう思いつつも、確認は取っておくべきだろうと判断する)

以前、貴方に会ったときに……この図書館に来ると約束を取り付けたんだ。
そのことを覚えているか、あるいは聞いているかな?
(優しい口振りで、しかし探るように)
俺と?……うーん。
まるで覚えがない話だ)

……そもそも俺、図書館司書って名乗りましたっけ……。
(地上げ屋の件では魔女、妖怪、ナニカ。様々な肩書のものが居たが……)

あ、もしかしてユリーカとか誰かから、聞きました?
(情報屋から自分のことを聞いたのなら、大地がここの館長かつ司書という情報を知り得るだろう。それ以外だと言うなら)

……それか赤羽、俺が寝てる間になんか言った?
を疑うのが妥当というものだ)
ンー、俺は知らんゾー。というか図書館の仕事はお前の管轄だロー?
(赤羽は見事なまでにすっとぼけている。下手に何かを言って大地に勘付かれたくないのだろう)
……へぇ。
(抑揚のない返事を返しつつ、様子を伺う。
 実際のところ、殺人の件を他言されていようが殊更に咎めるつもりはなかった。
 言ってしまえば、これは単なる戯れだ。あるいは、彼が信頼に足りるか否かの様子見)

ふむ。そうか……。
何故とぼけているのか分からないが、私は赤羽君に教えてもらって来たのだよ。
「貴方」と約束したと、言っただろう? あのときは仲良く談笑させてもらったのだがね。
貴方……って、赤羽の方でしたか。やっぱお前の仕業だったのかよ赤羽。なんで今すっとぼけたんだ。めちゃくちゃルブラットさんに失礼じゃん

そういやそんな事もあったなア。
ワハハ、ンな怒るなよ大地クン。
ちょっとした冗談だってノ。それより仕事しロ?
(赤羽・大地にとっては些細な戯れのやりとりだ。事情を知らぬ人間からすれば青年が一人で怒って一人で笑うという奇妙な絵面だが)

……えっと、赤羽が無礼をしました。身内としてめちゃくちゃ言い聞かせておきますんで。
(謝意を込めて頭を下げる)
……えっと、今日はどういう本をお探しで。
いいや、気にすることはないさ……。
赤羽君は長き世を生きているのだろう? であれば、知り合いと会ったことを一々覚えているのも大変だろうから。

ああ、良ければ医学書を借りたい。棚まで案内してもらえると助かるよ。
(もう一人の同居人と、何を話したか詮索してこないなら、こちらからそれを深掘りするつもりもなかった。
 危うきことには近づかない――いいことだ。本の話題に乗っかる)
云百年も昔のことを覚えてて、つい最近の約束を覚えてないって赤羽お前。
……いよいよボケが始まってるんじゃない?
ハハハハ面白いこと言うなァ、大地クンよォ。ぶっ飛ばすゾ。
(なんて漫才は置いておいて)

あ、はい。
医学の類は……49番だから……こっちです。
(目的の書架まで率先して案内をする)
大きい病院とか、そういうとこに比べるとモノが少ないかもしれませんけど。
(歩き出しながら)そういや……ルブラットさんって……その格好から見るにお医者さん、なんですか?
えっと、専門ってどれです?(所謂外科とか呼吸器科とかのうちのどれなのか、そういうことをちょっとした興味で聞いてみる)
ああ。ありがとう。
(後ろを悠然と歩み、付いていきながら)
私は確かに医者だよ。医学者だ。
証明書は元の世界に置き去りにせざるを得なかったが故、自称という形にはなるがね。

――専門分野? 強いて言うなら「全て」だが。(特に躊躇した様子もなく、言い放ってみせた)
はあ……(堂々たる発言に一瞬当惑する)ああ、俺は学生、でした(一応、自分の身分を言っておく)
俺は死霊術師だガ、魔術師にも身分証明書なんて無いしなァ。

とはいえ、卒業証書とかも今手元に無いんですけど……あ、ここです。
(医学書等が揃った棚を手で示す。大地の言う通り、モノが多いとはお世辞にも言えない。逆にいうなら基礎的な知識・技術が学べるものは揃っている)
(相手の当惑も気にした素振りを見せず)
最も大事なものは証明書ではなく、自負と実績だ。
そういう意味では我々に不足はない。

(示された先の本棚に視線をすべらせ、一通りの傾向を把握する)
そうだな。確かに貴方自身が言う通りだ。専門的な書物は少ない。
だが、ここまで揃っていれば立派なものだろう。……こういった蔵書の仕入れも、全て大地君がやっているのかな?
はい、だいたい……司書業務の8割方は俺が。
本を仕入れたり、寄贈してくれるところに訪問したり、検品してタグ付けしたり……そんな感じです。
2割の赤羽は……俺がちょっと具合悪い日とか、魔術書の類に触る時とかですね。
この図書館の、8割を……?
それは……ずいぶんな重労働だと推測されるが。大変なのだな。

(悩むように首を傾げ)
実を言うと、貴方に対し、医学に興味がないか尋ねようかと思っていたのだが。そんな仕事では空いた時間も取れないかな?
いや別に、大したことないですよ。
ここでの業務の殆どが俺の仕事、って言っても、俺の全体力の8割を注ぎ込んでいるかって言うとまた違いますし……だから体力的には平気です。好きで楽しいんで尚更。
(明るく言ってのける。その点では本当に疲労はしていないらしい)

……医学、ですか?そりゃまた……どうして?
(嫌がる素振りは一切ない。むしろ数多いる若者の中でなぜ自分に?と気にしたようだ)
そうか……無理がないどころか、楽しんでいるようなら何よりだ。
知人が過労で倒れることを想像すると……あまり気分は良くないからね。
(こころなしか語調を明るくし)

ああ――前に赤羽君と話したときに、大地君が医師に向いているという話題になったものでね?
唐突すぎる話だろうか? 自身が人を癒している姿は想像できるかな?
俺が?……なんでさ赤羽?(身内にも尋ねて)

ン、お前は20幾つのクセしテ、生への執着ぐらいは俺とトントンぐらいにあるからサ。
それだけニ、人サマの命も真面目に見るだロ、ってコトサ。

……そう。
……治癒術ヒール意外で、だと、あんま想像つかないですけど……。

……ルブラットさん。この前のこと覚えてます?
あの、『終わってしまった村』の。
(「10代かと思っていた」という言葉は喉元で飲み込む。
 彼の問い掛けがあまりにも真剣なものだったからだ)

もちろん、覚えているとも。
結局、あの場で見つかった命は屍体に群がる蛆虫程度であったがね。
……それで?
(喋り過ぎるべきではないと判断し、神妙に続きを促す)
……俺、あのとき正直、ちょっと悔しかったんです。

別に俺や、赤羽が死霊術師なのは、それはそれで良いんです。
でも、俺には死んでしまった彼等を送ることは、それを見届けることはできるけど、他にも何か出来ることがあったんじゃないか、って。
死霊術は、俺の手は、今すぐ助けてほしい人にはあまりに無力で。

ルブラットさんが去っていったのを見てから、ずっと、ちょっと、そのことが胸に、つかえてて。

……勿論医学は魔法じゃないんで、そんな、都合よく痛みや病は癒せないってことくらいは知ってるし。
この間みたいに、命の欠片もない現場に居合わせてしまったら、ちょっと絶望はするかもしれないですけど。

それでも、俺。
死者のために祈るのだって、大事な仕事です。
でも生きたいって願う人を見つけたときに、救えるようになりたいな、って。死にたくないと足掻く命の助けになりたいな、って。
俺だって、赤羽に……魔術的な手法ですけど……死にたくない、って声を聞いてもらって、それで今ここに座れてる命ですから。

……そんな事を思ったり、してるんです。
だから、えっと、その。
(どう肯定の言葉に結ぶか、舌が迷っている)
……なるほど。
話題を切り出したのは私だが、そこまで乗り気になってくれるとはね。
ならば、私も真面目に話さなければいけないな。
(何かを思い出すように視線を遠くに向け、語り始める)

たとえば目の前に、命の灯が消えつつある者が居るとする。
助ける知識が無ければ、諦念と共に死を見届けるだけで済む。
だが、医学の心得があれば――最終的に無意味になる努力を重ねた末、助けられなかった無力感を背負うこととなる。
時には周りの遺族から責められることもあるさ。

貴方が本気で医学を学ぼうと考えるのなら、つまりは……そういった苦痛を背負うかもしれないということを、伝えておきたかった。
――さて、大地君の答えは如何かね?
いや、『見届けるだけで済む』っていうのも、違うと思います。
だって、目の前で人が苦しんでるのに何も出来ないとしたら、それはそれで、俺はなんで、何も勉強してこなかったのか。
それはそれで、手が届かなかったのと同じくらい、気持ち悪くて、苦しい、と、思うんです。

この間もそうでした。
俺と赤羽は、葬る、弔うことなら多少はなんとか。
……でも、こうなってしまう以前に、あの村の人を知っていたなら、失われずに済んだ命もあったんじゃいか、って気持ちもしちゃってて。
何か他に、俺にも出来ることがあったんじゃないか、って。

……手を施した末に、救えなかったとしたら……そうですね、ルブラットさんの言う通り、責める人も居る、でしょうね。

でも、俺は……一度、死ぬはずの命でした。
いや、実際間違いなく、首、断たれてるんですけど……医学的なやり方じゃないけど、それでも、生きたいと思った俺を助けてくれた赤羽が居たんです。
……当時の彼の下心とかはさておいて。

だから俺も、死にたくないって、生きたいって思う人に、手を、差し伸べたくって。
……最初から諦めたくなんてなくって。
だから、その。

えっと、何から学べば良いんでしょう、この手の分野って……?
(『やりたい』『知りたい』の意思で目を向ける)
……貴方は善性の持ち主のようだ。
全ての人間が大地君のような考えを持てるわけではない……。

(視線を戻し、真っ直ぐに向き直る)
分かった。私も心からの誠意を以て貴方に答えよう。

しかし、どこから始めるべきかは……答え難いな。若き私はきっちり学校に通ったものだが、それだと時間が掛かりすぎる。
手が空いていれば、私なりの医術を教えてあげられたのだが、生憎今は鉄帝に掛かりきりだ。

…………。
理論の学習を飛ばして、実践に手を伸ばしてみるかね?
つまり――助手として現場で働いてみるのはどうだろうか?
最初は雑用から始まるだろうが、実際に見て聞くことは経験になるはずだ。それに、この世界はほぼ常に救護の手を求めているようだからね。引く手数多だろう。
(「どうする?」と言わんばかりに首を傾け)
……まあ、そうですよね。
俺の世界でも真面目に医者とかになろうとしたら、最低でも6年くらいは勉強が必要……だったはずですし……。
ルブラットさんも……そりゃ忙しいっすよね……(とはいえ、人の命に関わりかねない分野を独学する、というのもなあ、と呟いた直後)

……助手、ですか?
(思いもしなかった提案にキョトンとしたが)
あ、いや、嫌とかじゃないんです、全然。
どんな職種でも、先輩とかのやり方を見て覚えようって言うのも、一つ理に適ってると思いますし。

あ、でも。勿論見て覚えて、分からないことは聞いて学ぶのが前提ですけど。

……現時点で医療分野について何もわかってない俺がついてって、仕事の邪魔にならないですかね?
(実際従うのは苦じゃない顔をしている。ただそこだけが気がかりらしく、声を小さくして尋ねた)
うむ。乗り気になってくれて嬉しいよ。

なに、学ぶ意欲のある者が邪険にされることはあるまいさ。
それに、鉄帝などでは本当に引く手数多だろうからね。……喜んでいいことでは無いのだろうが。

もしくは……。
(本棚に向き直り、しばし見つめた後、一冊の本を取り出す。
 どうやら応急手当や緊急時の救護についてを纏めた本のようだ)
「医学」を学ぶという目的には些か沿わないだろうが、実践的なものを学ぶのであれば、この程度から予習しておくのはどうだろうか?
(ルブラットから本を受け取る)
まずは隗より始めよ……ですね。
(改めて自分でも本棚を見て)
……幸い、手元に何もない訳じゃないし。自分でも予習、してみます。

……えっと、俺、助手としても恥ずかしくないように頑張りますから。
これからよろしくお願いします、『先生』。
(深々と礼。赤い髪が長く垂れる)
君には既に向上心と、知識への扉がある。
必ずや上手くいくだろう。私も期待しているよ。

(頭を下げる姿に、少しだけ固まり)
君からの敬意は嬉しいが、頭を上げたまえ。
私の弟子という訳ででもないのだから、今まで通りの呼び方で構わないよ。
いや……弟子、なのか? 大地君は……どう思っているのかね?
(元の姿勢に直り)
そうですか?

……魔術の方は赤羽から教わったので、考えようによっちゃあ彼を師と言えなくもないですし(まあ赤羽を今更師匠!って呼ぶ気はしないけど)……。
ルブラットさんからも、治療とか、医学を教えてもらうからには……オフの時はともかく、勉強中はきちんとリスペクトというか、相応の距離感であった方が良いかな……とか……。
(んー、と小さく唸った)
……先生って呼ばれるの苦手です?
いいや、苦手ではない。普段から、よく言われる。
ただ、私の助言が授けたものが君の敬意に値するとまでは思っていなかっただけだ。
(心から不思議そうな口振りだ。
 意外と自己評価が低い……のかもしれない。もしくは単にマイペースなだけか)

その態度の方がやる気が湧くと言うのであれば、私は構わないよ。
だが、私も期待に応えられるよう、更なる研鑽を重ねておかねばならないな。
(再び本棚から何冊かの書を手にする。今度は自分用のようだ)
これを借りたい。問題ないだろうか?
じゃあ、勉強中は先生とそう呼びますね。
改めて、よろしくお願いします。

ああ、勿論。
(慣れたもので、ルブラットが持ってきた本の貸出の手続きを、滞りなく行った)

えっと、返却期限は2週間ほど。
でも何らかの手段で俺に教えてくれれば、延長もOKです。
此方こそよろしく頼むよ、見習い医師君?

(手続きを終えた本を受け取り)
ありがとう。二週間だな。
……さて、私の用事は以上だが、大地君か、もしくは赤羽君から何か用件はあるかね?
いヤ、俺達の方は特には無いゼ。

ああ、でも、これだけは。
今日はわざわざウチまでお越しくださって、ありがとうございます。
(カウンター越しに、改めて頭を下げた)

えっと、お帰りの際はお足元とか、お気をつけて。
(いらぬ心配だとは思うが、一応言っておく)
……別れ際に心配してくれる所は、赤羽君と似ているようだな?
(路地裏での出会いを思い返し、面白げに)

それでは、今後も何か相談事ができたなら、適当に連絡を取ってくれたまえ。

また、いずれ。次に会うときは君の目つきも変わっているのかな。
(背を向け、振り返ることなく出口へ歩いていった)
ありがとうございます先生。ではまた。
(引き留めることなく、見送った)

……フッ、俺に似てるとよ大地クン。

……お前と……似てるのは……なんかヤダなあ……。

なんでだよめちゃハッピーだろうがよォ。

(いつもの小競り合い。それでも、先程勧められた応急処置について書かれた本を開く。次に彼と会うときには、どんな自分になっているだろうか、とぼんやり夢想した)

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