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古物商・買取『サムダヤ』

1F・店舗部分

貴方は猫を追いかけていて迷いこんだのかもしれないし、或いは単に迷ったのかもしれないし、明確な意思をもってここを訪れたのかもしれない。

なんにせよここにいることは確かだ。

その店の間口は二間(約3m半)程。
両の壁際に陳列されたきらびやかな、あるいは古ぼけた古道具も相まって、大人の男が擦れ違えば少々手狭だ。
その中に埋もれるように、絨毯を敷いた上がり框の上で小柄な老人が座っている。

おそらくは彼が店主であろう。
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(ちょっとした商談をしてもいいし、雑談をしてもいい。戦闘は勘弁ね。)

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……まあ、買ってくれるっていうなら売るけどね?
(朱漆の櫛や笄と、赤い毛糸を幾つか出してきた。どうもどれもこの大男のセーター一つ分には足りそうにないので黒い毛糸も一緒だ。)

ちょっとそちらの旦那の体で間に合う量は在庫になくってねぇ……黒との二色で編むのはどうだろうか。
(深い赤と一言で言っても様々な色合いや質感の毛糸玉を幾つか出す。モヘアもあればシンプルな毛糸もあるし、アクリルのものもある。)

そっちの旦那には、こういう和風趣味の小物なんかどうだろうね。
この世界だとあまりこういうものは多くないだろう?結い髪に飾るのだよ。
(螺鈿細工や金彩が鮮やかなものから、赤と黒のごくシンプルなものまである。)

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