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同人ショップ『二次元ぱれぇど』

【PR】春色の天秤と秋の残り香

ひと昔前のアニソンメドレーが流れる店内で、黙々と読書に励む店主。

新しくなった事といえば、カウンターに飲食用の椅子が設置された事だろうか。

「よう。今日は漫画飲みながら一杯やってくか?」

オタクショップ<にじぱれ>は今日も平和?
※誰でも乱入OK
※店主多忙につきまったり・ムラレスRP

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(BLの世界を知って、同人活動がBLに変わっても、素直に作品を褒める冬理。やがて編集者になった彼を支えるために、夜はバーテン、昼は原稿作りの生活がはじまり
密かな想いを描く日々を続けていた。

そんな日々も、そう長くは続かない。
「俺、婚約したんだ!真っ先に親友の春樹に報告したくて!」
笑顔の冬理に無理矢理な笑顔で返した後の事は、もうよく覚えていない。

ただ、描きはじめた作品がアニメ化を迎えるにあたり、最後まで描こう。その後には何もない。
漠然と死の匂いを感じていた。

ーーだから。

「ごめんくださぁい。
貼り紙を見て来たんだけど……お邪魔したかな?」

そんな俺の気持ちに土足で踏み入ってきた"彼"に、正直最初は戸惑った。店主と店員。ビジネスライクに。日々、仕事だけの関係でいられれば悪くはないと。
それが……こんなに好きになっちまうなんて。隣に居て欲しいと、思うなんて。

俺は、二人を同時に愛せるほど器用じゃない。だからこの原稿を書き終えたら、武器商人さんに力を借りて、全てをまっさらにするつもりだ。

過去さえ無ければ。冬理との思い出を忘れちまえば、"君"の気持ちに真っ直ぐ向き合えると思ったから。

この原稿を、もし"君"が見ているなら、きっと上手くいっていないんだろう。それでもまだ、俺を好きでいてくれるならーー)

(原稿はそこで"Fine"と綴られ、終わっている)

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