玄関ホールから繋がる通路の前に
一枚の看板が立っている。

「天然温泉『悪の湯』はこちら」

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天然温泉『悪の湯』は、
源泉掛け流しの炭酸水素塩泉です。

我ら『ＸＸＸ』の期待の星、鈴木 みや子により掘り当てられた事から、
『みやこの湯』と名づけられる予定でしたが、
本人の謙虚な辞退の結果、『悪の湯』と名付けられました。

泉質はアルカリ性、
効能は外傷や皮膚病、美肌など。
また、飲用可能な温泉であり、内臓疾患に効果が期待できます。

入場は無料、一般のお客様もどうぞご入浴下さい。

尚、当温泉は混浴であり、お客様には水着の着用が義務付けられています。
ご入浴の際に発生したトラブルには、『ＸＸＸ』総統・ダークネスクイーンより制裁が下されます。

うむ！（音頭を取るため立ち上がる

皆、よく我の様な良く解らぬ者の下に集ってくれた。
まあ、我に組する位であろうから、貴様らも大概変わり者であろうがな。
だが、今日の『XXX』が存在するのは、紛れも無く貴様達のお蔭である。
感謝している。

我は我の信ずる悪を貫く。
だから、貴様達も己の信ずる道を往け。
そして、この世界を思う存分謳歌せよ。
いつか終わりの来る時に、笑いながら去れる様に。
その為に我が協力できる事があれば、遠慮なく申せ。

では、貴様らに、この混沌に、我らが『XXX』に―、

―――乾杯！