何でもお話♪
おいで、おいで♪

（導かれるようにそっと中に入ってくる一つの影。
　まるで、ここに来たのは偶然じゃなかったと言わんばかりに）
……初めまして、お邪魔します。

あらあら、ここに人が来るなんてことがあるのね。
いらっしゃい、いらっしゃい。ようこそ夢追い庵へ♪
初めまして、綺麗な人。私は『夢語る李花』フルール プリュニエ。
あなたのお名前は？お歳はいくつかしら？

ボクの名前はレオ。レオ・ローズ・ウィルナードっていうよ。
まだ今年は誕生日が来てないから、15かな。
……ふ、フルールさん、って呼んでもいい？

レオ……今年16歳なら同い年、少し私がおねーさんかしら。
ええ、ええ。どうぞお好きにお呼びになって。
それなら、私はレオって呼びますね♪

同い年、なんだ。
……ちょっと吃驚したけれど、それはそれで嬉しい。
同い年って、あまり見たことないから。
うん、気軽にレオって呼んで。

そう…そうね。私もあまり同年代の方は見ませんね。いつもおにーさんおねーさんか見た目の歳では判別できない人ばかり。
じゃあ、レオ、ですね。ふふ、男の子を呼び捨てにしたのは初めてだからなんだかくすぐったいわ♪
それにしても、よくここが見付けられましたね。最近はあまり目立ったことはしていないのですけれど。

分かる、かも（こくこく）
それもそれで個性だよね。いい意味でギャップだと思う。
（言葉で素直に表現してくる貴方に、ちょっとだけ照れて）
そ、そっか。あまり、年下の男子には会わなかったのかな。
……何でだろう。ボクも分からないけれど、ここには来なくちゃって思って。

ふふ、ふふ♪わかってくれて嬉しいわ♪
たくさんの人がいるんだもの、個性は星より多いかもしれないですね。幻想種の多くは見た目と年齢が合致しないことなんてザラですし。
年下の男の子は何人か知っていますけど、ほんの顔を合わせたくらいの人ばかりね。
ふふ、そう。何だか不思議な巡り合わせがあったのね。嬉しいわ♪

きっと、星のように綺麗で魅力的な個性だ。
幻想種の人……街角で出逢ったことはあるけれど、年齢なんて気にしたことない、かも。
（例え年下でも先輩と思っていたから、さん付けするのに抵抗はなかったから）
顔が広いのかな？　僕も知り合いにいるけれど、数えられるくらいしかいないや。
……うん。もしかして、会うべきして会ったのかも。……なんて。

ええ、ええ。皆素晴らしい個性を持っているわ。レオはどんな個性を持っているのかしらね？(くすくす
そうね、街角にもよくいますし、見かけることは多いでしょうけど。実際に聞いてみないことには歳なんてわかりませんもの。
私は年上の人にはおにーさんおねーさんって呼ぶようにしてるから、なんとなく癖になっちゃって。見た目でわかる人はそうでもないけれど。
顔はそんなに広くないはずよ♪
ふふ、会うべくして……なかなかロマンチックな殺し文句ね♪(くすくす

ボクの個性？　……なんだろう。全然想像がつかないや。
それは同意。話す話題になるし。……さすがにボクが女性に年齢を聞くのは失礼、かも。
おにーさんおねーさん？　
ふふ。フルールさんは人懐っこそうだ。当たり前のように仲良くなれるなんて羨ましいな。
……こ、殺し文句って、訳じゃないけれど（頬が赤く染まる）
ロマンチックなのは好きだよ。夢見がちって捉えられるかもしれないけれど。

容姿、性格、思想、生い立ち、個性は色々あるのよ。たまに他者と似たり被ったりすることもありますけれど、まったく同じなんてありませんもの。
どうして？お歳は聞かないとわかりませんよ？
ええ、おにーさん、おねーさん。歳上の人にはそう呼ぶのが礼儀なのでしょう？
そうかしら？仲良くなってるかはわからないわ？どれだけ仲良いかが目に見えるわけではないし。案外好かれていないのかもしれないわね。そう思うと少しだけ寂しいけれど。
あらあら、夢見がちなのは別に悪いことではないわ。私は好きよ、夢を見られる人は♪

……心辺りがありそうなのがちらほら。個性って幅広いね。
そうなんだけど……、初対面でボクとか男が年齢を聞いたら、無礼じゃないかなって。一部の女の人はそういうのに敏感って聞くし。
ボクは年下の人から「おにーさん」って呼ばれたら悪い気はしないかな。人によるかも。
ん……、確かに。そこまで深く考えたことなかったけど、目に見えたら楽だろうね。
あは、それならよかった。夢は見るだけじゃなくて、叶えたいのもあったりするけれど。

ふふ、似たような特徴ならいくらでもいますからね。
そう？私は気にしたことはないけれど。他の女の人はそういう人もいるのね。
ふふ、でもお年は同じだからおにーさんとは呼べないわね？それとも年下の女の子の方が良かったかしら？
目に見えたら楽だけれど、逆にあまり好かれてないのも見えるでしょうからね。
あら、叶えたい夢があるのですか？興味あるわ。聞いても良いかしら？

・・・。（会話の邪魔にならぬ様、そっとお茶をおいていおく。）