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喫茶店『Edelstein』

のんびり即興劇場

暇を持て余した結果の遊び場。
シチュエーションでペアプレしたり。

ペアRP量産場ともいう。
特に期限とかはないから気が付いたら増えたりしているかもしれない。

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【即興劇場リプレイ】

 冬の空気は否応なしに体温を奪い去る。
 ましてや明け方ともあれば冷え込みは結構なもので。
 ベッドから身体を起こしたルナールもそれは毎回痛感していた。

「……んー、朝かあ」

 きちんと着込んでいても尚体温を奪う寒さにうんざりしながら隣を見やれば。
 ものの見事に爆睡していたらしい己の恋人に目がいく。

「おはよう?」
「……あと3分」

 声を掛けはしたものの彼女の応答はなくむしろ強引にベッドに引き戻された。
 半ば寝ぼけ混じりのルーキスが3分で本当に起きれた試しはないのだが。
 ルナールからしてみれば恋人を独り占めできる時間でもあるので、そう細かく言及はしたことがない。

「その3分は危険だぞ、毎回起きれてないだろう」
「ん………んー、温い」

 取り付く島もなし。
 べったりと抱き着いて離れない恋人の頭を撫でながら苦笑を零す。
 何時ものことながらさらさらとした髪の感触と、手に触れる羽毛の柔らかさが何とも癖になる。
 気が済むまで撫でつけた後は布団を持ち上げて再交渉だ。

「そろそろ起きないと日が暮れるぞ?」
「やだー動きたくないー」

 この有り様である。
 仕方がないので無理やり布団を剥ぎ取るとそのまま抱き上げた。

「うえー、寒い寒い」
「冬だからな、仕方ないさ。放っておくとあのまま本当に動かないだろう」
「………ノーコメント」

 目を逸らした時点で当たりだ、なるほど解りやすい。
 階段を降りたところで尚も渋るルーキスを降ろし、少し遅い朝食の手伝いを始める。
 だが、その前に。

「ルナール先生、こっちこっち」

 突然手招きされ何事かと思いそちらへ向かう。
 直後にやってきたのは柔らかい唇の感触だった。
 普段通りの悪戯に苦笑しながらその頬を突く。

「あのなー毎度言ってるがー…って、これもいつもの事だが…」
「はいご馳走様、希望があるなら何か作るよ?」

 ルーキスの顔は悪戯に成功した子供のそれだ。
 抗議を言うより早く、彼女は着々とキッチンの準備を進めていた。
 仕方なく肩を竦めて朝食のリクエストを伝える。

「今日の予定はどうしようか」
「森の散策だな、触媒に使う薬草……そろそろきらすだろう」

 互いに完成した朝食を摘みながらのんびりと一日の日程を詰めていく。
 魔術師の師匠と弟子兼恋人の、ありふれた日常の一幕だ。

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