地下を抉るようにして作られた特殊空間。

床に刻まれ瞬く魔法陣。
地上よりも濃度の濃い空気。
火の灯る無数のろうそくと燭台。
水の張られた天上からは穏やかな光が差し込む。

此処は工房。
すべてを徹底して調整された。
魔術の本領を発揮する為の場所。

「さぁ、キミは何が欲しいのかな？」

魔術師は穏やかに笑う。
魔力の篭った道具が入用とあらば注文を、望み通りのものを約束しよう。

錬金術、か･･･
まぁ、知ってるヤツが教えてくれればそれが一番早いな。
俺の場合は後天性とでも言えばいいのか･･･
元々は何も出来ない普通の学生だったからなぁ･･･
気が付いたら錬金術が使えていたから何の勉強もした事がないし。
（そのせいか色々な意味では苦労したが、と苦笑し＞シュトラール

了解、うむ･･･眼鏡といいコートといい気に入った。
（嬉しそうにコートの襟を触り＞ルーキス