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きりがくれ
うまかろう。
小さき者は話がわかるやつだ。
これはフングス・タルタリカ・バロメッツといって、味が良いことで有名。
(どうやら「美味である」という旨の肯定を返されてるのがわかった)
(簡潔な講釈を垂れながら、自分もまた瞬きする間の調理と共に、もう一ついただく)
……しかし小さき者のことが、柴山さんは解せない。
なにゆえあなたはこんなところで、キノコに群生されているのか。
(人間の遺体だけに生えるキノコ、なんて不穏なものではないのだが)
(それにしたって、観点によっては、これはもはやキノコのおばけである)
小さき者は話がわかるやつだ。
これはフングス・タルタリカ・バロメッツといって、味が良いことで有名。
(どうやら「美味である」という旨の肯定を返されてるのがわかった)
(簡潔な講釈を垂れながら、自分もまた瞬きする間の調理と共に、もう一ついただく)
……しかし小さき者のことが、柴山さんは解せない。
なにゆえあなたはこんなところで、キノコに群生されているのか。
(人間の遺体だけに生えるキノコ、なんて不穏なものではないのだが)
(それにしたって、観点によっては、これはもはやキノコのおばけである)
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おおよそ拳大から、大きなもので片手鍋程になるという。本体は赤く、大まかな卵型。表面は白い綿状の黴に厚く覆われる。上部に二、三の円錐形の突起を持ち、大きな個体ほど突起は長く、羊の角のように湾曲する。
幻想北部、光の乏しい湿った森に散見されるが、特に人間の遺体に群がり犇めく姿から、現地では『死人の白兎』『人喰い羊』とも呼ばれ不吉なものとされている。
炙って食うと甘くてうまい。
――――――ショーク・ドラーク著「絶対食べたい未知の味〜キノコ食べ歩き篇〜」より