PandoraPartyProject

ギルドスレッド

旅一座【Leuchten】

【RP】寝室

団長室から繋がる階段の先にあるヨタカの寝室。
ベッドや観葉植物など、部屋に置いてあるものはほとんど無いに等しく。普段使っている様子はほぼ見られない。
唯、大きな出窓から見える夜空が好きなのか…周辺にはクッションと簡易的な毛布、五線譜の書かれた羊皮紙が置いてある。

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(凍えそうな夜の風に体を震わせながら部屋へ入ると、ベッドには見向きもせず。出窓に腰を掛け、キラキラと煌めく冬の夜空を眺めるその横顔は、酷く何処か寂しそうで。)
寝ないコ、だぁれだ。(すぐ後ろからゾロリ、と現れた気配。男とも女ともつかぬコエが耳元でくすくすと笑う)
んんっ…!!?(聞き覚えのある声が突如耳元でしたのに驚いて。バッと後ろを振り返る。)
やァ。(特に防寒も無く、いつもの格好をしたソレがへらりと片手を挙げて笑った)
なん…何してる…!?どうやって…!?(普段通りに笑って目の前に居る不思議なその人に驚きながらどこから入って来た?とキョロキョロ見渡して)
我(アタシ)は居たい所に居るだけさ。どうやってなんて些細なことだろ?(くすくす)
んんん…そう言う…ものなの…か…でも…何で俺の部屋…?(そんなに居たい場所だろうか…?と首を捻りながら再度窓際へ座り直し。商人を見上げて。)
星たちが噂してたよ。連日、遅くまで自分を見上げるコがいると。
んん…星は喋らない…!!でも……当たってる……。(からかわれてるなぁ…と思いながら、遅くまで見上げてるのは本当で。何だかなぁ…と頬をかいて。)
喋るよお、キミが聞こえないだけでさ。(くすくす笑って)ほら、人間も寝ないと大変なんだからベッドへお入りよ。
嘘……!!んん、本当……?(商人が言うことは本当の言葉に聞こえて。)ん……俺は…眠るのがあまり好きじゃない……。(むずがる様に首を横に振って)
本当だとも。(その頭に手を伸ばして)おや、そうなの?よければ理由を聞かせておくれ?(まるでキミのことは知ってるぞ、とでも言い出しそうな類の笑みで)
んん……(頭を撫でられ、少し穏やかな顔つきになるがすぐに不安そうな顔付きになり。)……夢を見る…子供の頃から…ずっと…見る…あれは悪夢だ……。
そう…悪夢……。星々に囲まれた中、母が…亡くなった母上が…優しげにこちらを見ている…でも…近づこうとすると…それは必ず…異形の姿となって…俺を襲いに来る……優しいほほ笑みの下の…牙を剥き出して……。(思い出して、ブルりと震えるヨタカの目の下は、深く刻みつけられ、消えないクマが見える。)
ああ。それはねぇ、キミの、(何かを言いかけてから口を閉じ)……よろしい、それなら愛しいキミが悪夢を見ないように呪(まじな)いをしてあげよう。暇だしね。
……呪い……?(悲しいような寂しいような瞳を商人に向けて聞き返す。)
そ、呪い。齧る程度だが魔術は使えるからさ。(ちらりと彼の背後を見遣り)逢えなくなる、という薄っすらとした心持ちも理解できなくは無いが彼女も望みはしないだろうし。

(手を差し出しかけたが、何かを思い出したように一度引っ込める。それから彼の服の裾を摘んでベッドまで引いて行こうと)
……ん。(こくりと頷いて、商人に引かれてベッドまで行く。)
…"この身は陽なりて"

(短くそう呟き彼のベッドを手のひらで撫でてからお入り、と促した。入るのならば長らく人が入っていないはずの布団が温かいとすぐにわかるだろう)
(促されてソロりと、使わずに放置していたベッドへと入り)んん、凄い……温かい。
(とん、とん、と温まった布団越しに冷えた手で軽く叩いてあげながら)ヒヒ。キミ達、冷えてると眠れないだろぅ?
ん…確かに…寝付きは悪くなるが……。(何だか子供扱いされてるな…と布団から顔を出して商人を見ながら。)
さて、寝物語は何にしようね。幽霊列車の小さな車掌、砂漠の双子の女王、勇敢なるサヨナキドリの冒険……噺には事欠かないが。

(子供扱いしているのはあながち間違いではないだろう。それでも、普段のソレよりだいぶ穏やかな様子に見える)
…商人の…貴方の昔の…噺は……?(以前森で見た姿が気になって。ほんの少しの興味で聞いてみようと。)
我(アタシ)の?ふむ……。どんな噺をーーいや、落とし子達が気になる、といった顔だね?(ソレの影の中から幼子の手が数本出てきたが、ソレが爪先で影を叩くと指先はそっと引っ込んだ)
(影の中から出てきた手に少しビクッとするが、直ぐに引っ込んでホッとし)ん……商人が話すの…嫌で…なければ…。
いいとも。ーーといっても、これは我(アタシ)自身の噺ではないがね。このコたちは“落とし子”と、そう便宜的に呼んでいる。あくまで便宜的にね。なにせ、本当の名前などとうの昔に何処かへ落としてしまったコ達だ。そう名付けないとこのカタチすら保てやしない。
名が無ければ…生きれない……?(とうの昔、と言う言葉に神等そちらの類なのだろうか…と思いながら聞き。)
死にはしないよ。それだけだが。成り損ないさ。成れの果てともいう。(謡うように、ゆっくりと)

自らのカタチを忘れ、あるいは作れず、あるいは許されず。カタチを喪ったかわいそうなニンゲンーーそれが、このコ達だ。
………!!元は…人だった……?(ニンゲンのワードに驚く。布団から少し起き上がって目を見開き。)
(首を横に振って)んん、驚いただけ…まさか人だったなんて……どうして、そんな姿に…なってしまった…?(その人達のことを思ってか、寂しそうな表情で、黄色の瞳を細めて問う。)
(起き上がったのを布団に戻してやろうと軽く叩きつつ)いろいろ、ね。自分でわからなくなったり、誰かに奪われたり。いろいろさ。
分からなく…記憶を…失くした……?奪われたのは……その人の存在……?(布団へと戻されながら問い。)
カタチさ。その存在の魂、在り様、ソレをニンゲン足らしめるものーー言語化するには少し難しいが、そういったモノと思うといい。一度カタチを喪ってしまえば、取り戻すことはとてもとても難しい。
んん…難しい…でも…ひとつ綻ぶと…それは元の形をたもてない…そう思えば…良いか……?
寝物語だからね、聞き流していいよ。その通り。よしんば、このコらから何か生まれたとして、ソレはこのコ達のどれでもない異質な何かだろうさ。ーーまァ、そういうわけで。我(アタシ)はカタチを喪ったコを見つけては連れて行った。その集まりが、このコ達さ。

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