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黒蓮庵

【雑談ですよ】まあるい月影

もし貴方が黒蓮庵に足を踏み入れたならば、
この様な光景が目に入るでしょう。
ひとつは窓。
外からも見る事の出来た黒塗りの格子窓に、奥には円窓。
所謂和室と呼ばれる造りのようです。
ひとつは本。
低い2つの本棚に、綺麗に並べて入れられています。
…内容には偏りがある様ですが。
ひとつは宝石。
様々な宝石達が部屋の至る所で煌いています。
最後に白。
夜色に染まった庵の真ん中で、真白い少女が静かに佇んでいるのです。

「――ぁ…。こん、こんばん、は…?」
「もしかして、迷い込んでしまいましたか?」
「今日は綺麗な星月夜なの。どうかゆっくりしていらして」
「あまり人と話した事がないのです。宜しければ貴方の御噺を聞かせてくださいな」


ーーーーー
“今”は夜の帳が下りていますが、明るいうちに遊びに来てくれても嬉しいわ。

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有難う御座います(干し肉を受け取って口に入れる。どうやら噛み切るのに苦戦している様で、僅かにしかめ面になっている)
(やがてごくんと飲み込んで楽しそうに笑って)…本当、硬いのですね。でも、美味しいです。噛んだ方が味が出るのですね。ご馳走様でした。
はい、私は旅人ですよ。ですのでそうですね、前の世界についてでも宜しいですか?私もあまり詳しくはありませんが…過去の話ですと、只惰性を貪っていた、の一言に尽きますので(冗談めかして)
そうですね、好きな食べ物というものが思い付きませんで…近くの方と同じものを、とお願いしました。

…?(耳をぴくりと震わせて)音が…。
少し見てきますね、ルシウス様(静かに立ち上がり窓の方へ。外を覗いて少女の姿を捉えると、僅かに驚いた様に早足で玄関へと向かってゆく)
(戸を開けて)…まぁ、如何なさったのですか?何だか具合が悪そうですが…。

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