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寂れた庭園
そうかしら。…昔、新聞を見掛けた時に適当に拾った言葉だったけれど。
美しく聴こえるのであれば、幸いだわ。
(有難う、と続ける。適当に拾った言葉でも、嬉しいものは嬉しいらしいと内心呟いて)
…私は、中でも特殊な方だと思うわ。
ヒトが、知性あるモノが、初めて願った願いより生まれたモノ。願いの化身。…確か昔、ファストメア、原初の夢、なんて呼ばれた事もあったわ。
美しく聴こえるのであれば、幸いだわ。
(有難う、と続ける。適当に拾った言葉でも、嬉しいものは嬉しいらしいと内心呟いて)
…私は、中でも特殊な方だと思うわ。
ヒトが、知性あるモノが、初めて願った願いより生まれたモノ。願いの化身。…確か昔、ファストメア、原初の夢、なんて呼ばれた事もあったわ。
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最近、この庭園で独りのんびりと過ごすことが多い……のだが。
今日はどうやら、他にもお客さんがいるらしい。
いつものように散歩をしていると、光る蝶が目の前を舞い飛んで。
珍しさと美しさに思わず目で追っていると、声を掛けられた。
こんにちは、と挨拶を返しながら、いつものように相手を観察する。
……自分の事をおばあちゃん、と呼んでいたが。外見で言えば……そう、外見だけで言えば自分とそう変わらないように見える。
尤も、外見と実年齢が合わないことは自身でも実証済み。つまりはそういった種族、生物なのだろう、と結論を出す。
それはさておき。相手から話をしないか、と問われて断る理由はない。
「……はい、イルミナで良ければ。お話させていただけますか?」
……さて、どんな話ができるだろうか。