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寂れた庭園
有難う。少し、暇をしていたの。(そう言うとゆったりした動作で近寄って)
…改めて、私はアルチェロ。しがない妖精よ。大したモノでは無いのだけれど…どうぞ、宜しくね。
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最近、この庭園で独りのんびりと過ごすことが多い……のだが。
今日はどうやら、他にもお客さんがいるらしい。
いつものように散歩をしていると、光る蝶が目の前を舞い飛んで。
珍しさと美しさに思わず目で追っていると、声を掛けられた。
こんにちは、と挨拶を返しながら、いつものように相手を観察する。
……自分の事をおばあちゃん、と呼んでいたが。外見で言えば……そう、外見だけで言えば自分とそう変わらないように見える。
尤も、外見と実年齢が合わないことは自身でも実証済み。つまりはそういった種族、生物なのだろう、と結論を出す。
それはさておき。相手から話をしないか、と問われて断る理由はない。
「……はい、イルミナで良ければ。お話させていただけますか?」
……さて、どんな話ができるだろうか。