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薬屋『ドクダミ』

薬屋ドクダミの春【薬屋RPスレッド:その2】

寒くて長い冬もやっと終わり、草木がまた青々と色づき始めた。
薬屋ドクダミは、店主も居候も寒さに苦手なものだから、あたたかな室内でゆっくりと怠惰にすごしていたのだった。

「そういえば、店の在庫が大分とピンチになってきてるんだよね」
思い出したように、ぽつりと店主レンジーが漏らす。
そういわれてみると確かに、いつもなら溢れるくらいの薬屋薬草で埋まっていた陳列棚が、今ではほとんどスカスカになってしまっている。

特徴的な紫と青色が織り交ざった髪の上から、ぽりぽりと頭をかく、レンジー。
「まぁ、本当に必要なものは残っているから、慌てる必要はないのだけれど……また少しずつ採集と調合をしていかないといけないね」
苦笑いをしながらそう言うと、店内をゆっくりと歩いていく。

「さて、今日も店を開ける時間だよ! 準備は……まぁ、あってないようなものだけれど……いいかな?」

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今度は本当に冗談のつもりで言ったんだがな。
本当に水と陽の光だけで生きていけるとは異世界人恐るべし。
……心が死んだら本当に植物だな。花は心も元気な方が綺麗なのが咲きそうに見える。

薬草、たくさん使うのなら畑や植木鉢では育てないのかい?
自然で採れるのと効果に差でも出るのかな……ああ、そうそう。
使いやすかったのよく覚えてるよ。小分けだったから素人でも余分に使わず済んでさ。
――正直「小分け」って店側が量決められるから逆にちょっと警戒するんだけどね。
でもこの様子だと、この店の商品はちゃんと1回分ずつちょうどが入ってるようだ。

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