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薬屋『ドクダミ』
仕入れにしてしまうと、価格にもその分載せないといけなくなってしまうからね! この店の価格付けが安めなのはそういった部分のコストダウンもあるというわけだよ。
……単純に、採集する草花をわたし自身が決めたいということもあるけれどね。
一応彼らも同族なわけで、採ることの意味は持っておきたい、というわがままだよ。
……単純に、採集する草花をわたし自身が決めたいということもあるけれどね。
一応彼らも同族なわけで、採ることの意味は持っておきたい、というわがままだよ。
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薬屋ドクダミは、店主も居候も寒さに苦手なものだから、あたたかな室内でゆっくりと怠惰にすごしていたのだった。
「そういえば、店の在庫が大分とピンチになってきてるんだよね」
思い出したように、ぽつりと店主レンジーが漏らす。
そういわれてみると確かに、いつもなら溢れるくらいの薬屋薬草で埋まっていた陳列棚が、今ではほとんどスカスカになってしまっている。
特徴的な紫と青色が織り交ざった髪の上から、ぽりぽりと頭をかく、レンジー。
「まぁ、本当に必要なものは残っているから、慌てる必要はないのだけれど……また少しずつ採集と調合をしていかないといけないね」
苦笑いをしながらそう言うと、店内をゆっくりと歩いていく。
「さて、今日も店を開ける時間だよ! 準備は……まぁ、あってないようなものだけれど……いいかな?」