他と変わらぬ来客宿泊用の小さな個室だったはずだ。
それが今では壁に遮音材が追加で貼られ、窓に格子が嵌まっている。
トドメとばかりに室内の要所の錠には罠まで仕掛けてあった。
他にも何かあるのかもしれないが……。

ベッド・机・電子端末・本棚以外といったもの以外には、
応接用の一人がけソファ二つとコーヒーテーブルがある。

部屋の主の特性上、生き物が住んでいる匂いに酷く欠けていた。
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（※悪い人向け：
目標値100＜1d100＋テクニック×10で鍵をこじ開けられます。
貴方がとても器用な場合、判定無しで十分でしょう。
中身は大抵銃器や弾薬の類ですが、たまにガラクタもあります。
失敗した場合、生身であれば指がかなり深く切れる程度のダメージが発生します）

そこまでして食べたい、たべさせたいという情熱の産物なんだよ。愛だよねぇ。

もっと効率いいものはいっぱいあるのに、人間にとっては牛でなくてはならないのだ。
荒れ果てた大地を牛の為だけに張りなおして、鉛のような雨風を遮って、マッサージしてあげたりブラッシングしてあげたりして、何年も大事に育てられるのだぞ。
人間よりも恵まれた環境でな。
そしてそこにカネモチはぶっ飛んだお値段をつける。つけてた。
カネモチなら度々食べるかもしれないが、そうじゃなきゃ一生見ずに終わるかもしれない。
（「度を越した贅沢品」なのだ。生憎自分の目で見たことはないし、見たところで食べようとも思えない。そこまで価値を認めながら、自分にとって摂取すらできないものというこじれ切った話でもある。）

わたしにとってうしというものはそういう途方もないものなんだよ。
一生縁なんかない、誰かのための夢だ。
残念ながら同じ夢をみることはできないが、それを破壊するに躊躇われるような。