黒い鉄柵が成人男性の腰あたりまでの高さで囲っているベランダ

まわりの建物もそれほど高くないので、街中をそれなりに見渡せる

（あたりを走査するように見渡し、見慣れた小さな背中が見当たらないことにため息をつく。どこにいるんだろうね君は。）
（秋の風を浴びてもいまいち心が晴れないが、表向きだけは微笑んで、所在なくふらりふらりとした足取りでほかの場所を探しに行った。）