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唯一之座

【行脚其の弐】

踵を返してから数刻も経たぬ内、二人は街へと到着する。

尼にとっては馴染みの薄い、人口が多く、活気に満ちた空気。
営みが在り、苦楽が在り、そこには、数多の人生が輝いていた。
朝、準備足らずで街を出たのは、そんな眩しさに目眩を感じたから。
己が識る理にはなかったモノ達に、恐れを感じてしまったから。

けれど今、街を一望する尼の胸中に、不思議と恐れは無い。

ふと、隣に少女の気配を感じる。
寸刻前までは縁の無かった少女の存在が、閉じた眼にも感じられる。
己と相手の間に繋がった、糸の様な何かが在る。其れが、どうしてか


「嗚呼、これが。「独りでない」とは、それだけで……」


噛み締める様に呟くと、尼は、一つの悟りに掌を合わせるのだった――


●夏です!昼下がりです!依然として猛暑は続いて居ます。
●尼と人魚は街へと到着致しました。活気の良い賑やかな街です。
●とりあえず食事処寄ってく?って言うか寄ろ?寄らせて下さい!


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シチュエーション等は上記の通り。よき出逢いが、あります様に。

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まぁ……っ。……ふふふっ(合掌を真似る仕草を見て、小さく笑みを零し)

はい、しんぐうです。この世の方には、あまり馴染みの無い名なのやもしれません。
ポシェヂ、ケっ……(噛みました。俯いて照れくさそうに汗を垂らした後、深呼吸して)
ポシェ、ティ、ケト、様……不思議な響きの御名前です。ブルーブラッド……ああ!
(声と共に、ぽん、と両手を合わせて)
先程感じた鹿の面影は、そういう事であったのですね。得心が行きました。
わたくしの過ごした理では、人に転じられる獣は神格のみであったのですけれど……はぁぁ……
(ルゥルゥとポシェティケトの姿を交互に見て)……とても、感慨深いものが御座います。

ええ、この世には先日招かれたばかりでして……”やっぱり”?(ん?と小さく小首を傾げ)
はいっ!是非ご一緒に。ルゥ様、わたくしその『ぱぶ』なる店に興味が御座いますっ。

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