PandoraPartyProject

ギルドスレッド

海辺の止まり木

ようこそ我が家へ~スカーレッド編~

「行くあてがないならウチに来るかい?」

そんな募集を出し、初入居者となる少女を迎え。

それから数日後。街中を歩いていると、行き倒れの女性と遭遇した。
話しかけても、おそらく空腹による疲労に加え、何を聞いてもほろほろと涙を流してしまい要領をえない。

……どうにも放っておくこともできず、自宅に招いたのだった。

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(泣き濡れる女性を客間のソファに座らせ、自分も向かいに腰かける)
さ、とりあえずお茶でも飲んでゆっくりしたまえ。
何か話すのは落ち着いてからでいいさ。
(紅い瞳からは絶えず涙がこぼれ落ち、左半身をすっぽりと隠しているマントで口許を覆って嗚咽を噛み殺そうとしている)
……ご、ごめんな、さい…こんなに…御迷惑を…
(頼りない肩を小さく震わせ、消えてしまいそうなほどか細い声がまず謝罪を形作った)
迷惑じゃない……ってこともないけど。そう気にしなくていいさ。僕のお節介だしね。
(ひらひらと手を振って謝罪を受け流し)

それで?あんな所で行き倒れてた君は……イレギュラーズ、というかウォーカーかな?
(見た目こそカオスシードとそう変わらないが、どうにも不安定な言動にそう感じた)
…えっと……そう、ウォーカー…酷いわ、知らない土地に…一人で放り出されて……あなたが助けてくれなければ、わたし、どうなっていたか……
(思い出せばまた涙が胸の内からこみあげてくる。噛み殺しきれない嗚咽が漏れる)
あーあー、こいつは大変だ。
(一度席を立って、タオルを取ってくる)
はい、よかったらこれで涙拭いて。

よかったらしばらくうちで面倒見てあげようか?一人でやっていくのも難しいだろ。
……あ、ありがとう…
(タオルを受け取って顔を拭く。ふわりとした生地が心地よくてまたじんわりと涙がにじんでくる。人の厚意と言うものは暖かい)
…本当…?
あの、わたし、なにも返せるものもないし……家事も、料理も…できないし……
…それに、あの……見た目がとても、おぞましいの……
(ほら、と見せたのはマントに隠していた左手。重度の火傷痕でお世辞にも綺麗とは言えない皮膚をしている)
……左半分、これだから…あまり人前にも、出られないし……
ああ、なんだ。そんなことか。
(けろっと笑って)
僕だって別に控えめに言っても綺麗な肌じゃないぜ。ほら。
(そういって腕を差し出す。そこには、古傷が幾つも刻まれていた)
目につく所には少ないけど、服の下なんかはもっといっぱいあるしね。……まあ、流石にそっちを見せるのは恥ずかしいからご遠慮願いたいけど。
(冗談めかしてくすくすと笑った)

別に、うちにはもうニートする気満々のお嬢さんもいるから、今更一人増えたところで構わないさ。ただ、そのうち慣れて来たら家事なんてしてくれると家主としてはありがたいけどね。
ピーちゃんおなかすいたー。
(ぼりぼり頭を掻きながら2階から降りてくる。あからさまに「あっニートってこいつか」みたいな風体)

ん?おっと失敬失敬。
なにお客さん?お友達?

(寝ぼけ眼で、見知らぬ女性を一瞥する。
左手、火傷の痕。特に気にも留めなかった。
半身、隠すマント。ファッションかなと思った。
目を覗き込む、……何となく、ピリッとひりつくような印象を持った)

……貴女、お役人?
…教えてくれるなら、頑張って覚えるわ…で、でも、やったことないから…大丈夫かしら…
(階段から足音が聞こえて来てそちらに目を向ける。目があった。慌てて逸らす。ついでにマントで顔も隠す)
……あの、あの…ごめんなさい…ごめんなさい…
(極度の人見知りはとっさに謝罪しか言えなかった)
うお、なんだ、なんだなんだ。私が悪いのか今のは。

大丈夫、私無害なニートだよ。名はクィニー・ザルファー。略してQZと発します。
てか、何、訳あり?空気読めてなかった?私引っ込んでたほうがいい?

(口調はぼけーっとしているも内心焦りがあるのか、無意識にちらちらピーちゃんの方に視線を送って)
なぁに、誰でも最初ははじめてさ。僕も教えてあげるしね……と。
(階段からの足音に目をやり)
はいはい、今からお茶するよ。大丈夫大丈夫。引っ込まなくていい。
(だらしない起床姿を見せる同居人を慣れた様子であしらう)

紹介しとこうね。こっちはクィニー・ザルファー。うちの同居人で、なにを隠そうさっきいったニートくんだ。
で、彼女は僕がさっき行き倒れてた所を拾ったウォーカーくん。行くあてもないみたいだしうちに住まないか聞いてるところだよ。

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