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魔士旅団『夢の跡』

【中庭】

クロスのかかった猫足のラウンドテーブルに、椅子が4脚置かれた小さな中庭。

大人数が屯するには狭いけれど、数人がお茶をするには十分な場所。

今日も、ひとりの妖精が優雅に紅茶を嗜んでいる。


(誰でも発言できる場所です。どうぞお気軽に。)

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…はて、綺麗、かしら。(不思議そうに首を傾げる。よくわかっていなそうな顔だ。)

そうね。夢の、ような出会いだわ。…遠い昔を思い出すような。そんな。(夢みたいに、の言葉に昔を懐かしむように少しだけ目を細めた。)

この世界にも妖精種はいるのだから、勘違いするのも無理はないわ。仕方がないことよ。

長生きしすぎると、どれだけの年月がたったか覚えていられないのよね。
…私が元々居た世界のことは、私もよくわかっていないから、あまり大したお話は出来ないと思うけれど…。それでも良ければ、お話しましょうね。

紅茶、良い香りでしょう。出先で偶然買うことが出来たの。…名前は…なんだったかしら。(思い出すように首を傾げているが、そのうちに思い出せなくて諦めたように首を戻した。)

いいえ。教えてくれた気持ちが嬉しいもの。気にしないで。…早く上手になって、振舞ってあげたいものだけれど…。
(クッキーを口に運ぶフーガを、心配そうに眺めながら呟いた。クッキーは、どこかしょっぱかったり、少し固めだったり、香ばしすぎるほどに焦げていたりと散々だ。)

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