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もふもふハウス
くるりと後ろを振り向くと、そこにいたのは。
私の友人の勇者。それに、数人の人間兵士と、吸血鬼の戦士。
やっほー、勇者。どうかしたの?
「……お前………」
なに?
「………俺は、信じてたんだ。お前を。………捕らえろ、連れていけ。」
私は何も言う間もなく、人間と吸血鬼の兵士たちに取り押さえられた。
手も足も動かせない。
いったい、どうして。
「……安らかに眠ってくれ」
勇者が、私が吸い尽くして干からびた遺体の目をそっと閉じる。
見回せば、領主の姿はどこにもない。
………まさか。
違う、私はそんなことはしてない。これは報酬で…!
「連行しろ、気をつけろよ。そいつ、強いから」
まって、勇者。私の話を!!
ゆうしゃ!!!
暴れながらそこまで言ったところで、首筋に思い衝撃。
意識が暗闇に沈んだ。
*****
裁判は、ただの形式的なものに過ぎなかった。
罪状は重大な契約違反。被害者の死。
私の声など、誰も聞いていなかった。
普通の吸血鬼であれば、申し開きもできたかもしれないけど。
私の耳と尻尾が、その邪魔をした。
忌み子は「悪」だ。
そんな一方的な裁判が終わって、私は牢に繋がれた。
死罪だ。おそらく私は、銀の杭を心臓に撃たれて処刑されるだろう。
早ければ、今にでも。
「出ろ」
牢の鍵が開けられ、近づいてきた吸血鬼に体の拘束を解かれる。
理不尽だ。あまりにも。
私は引きずられるようにして牢を出て‥‥連れてこられたのは、広場の中央。
窃盗などの軽い罪のものが、一定期間拘束され晒される「晒し場」だ。
その刑に処せられたものは顔を覚えられ、二度と店にも入れないという。
しかし、何故。私がここに連れてこられる意味が分からない。
それに、なぜ広場にここまでの人数が集まっているのか。
そんなことを考えている間に、私は晒し台‥…これは吸血鬼用に作ったものだろうか。
そこに繋がれた。両手を吊り下げる形で、つま先がギリギリ宙に浮いている。
向けられる視線。左右に立つ兵士たち。
集まった大勢の人垣が、にわかに開けた。その花道を進んでくるのは‥‥国王。
どうしてそんな大物が出てくるのか。
初老の彼は私の前、民衆に向けて立つと、話し始めた。
私の友人の勇者。それに、数人の人間兵士と、吸血鬼の戦士。
やっほー、勇者。どうかしたの?
「……お前………」
なに?
「………俺は、信じてたんだ。お前を。………捕らえろ、連れていけ。」
私は何も言う間もなく、人間と吸血鬼の兵士たちに取り押さえられた。
手も足も動かせない。
いったい、どうして。
「……安らかに眠ってくれ」
勇者が、私が吸い尽くして干からびた遺体の目をそっと閉じる。
見回せば、領主の姿はどこにもない。
………まさか。
違う、私はそんなことはしてない。これは報酬で…!
「連行しろ、気をつけろよ。そいつ、強いから」
まって、勇者。私の話を!!
ゆうしゃ!!!
暴れながらそこまで言ったところで、首筋に思い衝撃。
意識が暗闇に沈んだ。
*****
裁判は、ただの形式的なものに過ぎなかった。
罪状は重大な契約違反。被害者の死。
私の声など、誰も聞いていなかった。
普通の吸血鬼であれば、申し開きもできたかもしれないけど。
私の耳と尻尾が、その邪魔をした。
忌み子は「悪」だ。
そんな一方的な裁判が終わって、私は牢に繋がれた。
死罪だ。おそらく私は、銀の杭を心臓に撃たれて処刑されるだろう。
早ければ、今にでも。
「出ろ」
牢の鍵が開けられ、近づいてきた吸血鬼に体の拘束を解かれる。
理不尽だ。あまりにも。
私は引きずられるようにして牢を出て‥‥連れてこられたのは、広場の中央。
窃盗などの軽い罪のものが、一定期間拘束され晒される「晒し場」だ。
その刑に処せられたものは顔を覚えられ、二度と店にも入れないという。
しかし、何故。私がここに連れてこられる意味が分からない。
それに、なぜ広場にここまでの人数が集まっているのか。
そんなことを考えている間に、私は晒し台‥…これは吸血鬼用に作ったものだろうか。
そこに繋がれた。両手を吊り下げる形で、つま先がギリギリ宙に浮いている。
向けられる視線。左右に立つ兵士たち。
集まった大勢の人垣が、にわかに開けた。その花道を進んでくるのは‥‥国王。
どうしてそんな大物が出てくるのか。
初老の彼は私の前、民衆に向けて立つと、話し始めた。
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