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一禍

【玖累のお部屋】961号室

この部屋は四畳一間の一室である。
余剰は一分も無く、きっちり図ったかのように畳四枚分だけが、その部屋の面積なのだ。
そして、その部屋にはテーブルと敷布団とジャンルもバラバラな本とボードゲームが収められた本棚だけが家具として存在する。

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キャラクターID
Lv1
フィジカル  :10
メンタル   :9
テクニック  :5
キャパシティ :9

林檎をテーブルの上に置き、其れに向かって手をかざす。

残念ながら魔法使いでもない僕は、掌から炎を出して焼き林檎にすることも、不可視の刃物を出して六等分にする事も出来ない。僕は、只の超能力者だ。
そして、僕が使える者にも制限がある。自分の気に入った物、他人の思いが乗らない物、そして……いや、これは良いか、重要なのはこの二つだ。

袖口からソレらが這いずり出て来る。まるで触手かあるいは蛇の様にズルズルと不気味な力強さで脈打ちながら、ゆっくりと林檎に巻き付いて行く。
一重、二重……巻き付くたびに表面の突起物がズタズタに皮を引き裂き、白い果肉に傷跡を付ける。

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