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秘密基地

1日目 おきゃくさま

気持ちよく晴れた日
いつも通り秘密基地に来ては
何をしようかと考える

低いテーブルの上にはお化粧品と持ってきた紅茶にお菓子
今日は自身の勉強にあてるのもいいかもしれない

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(此の世界に降り立ってから、未だ日は浅い。両親も、友達も此処には居ない。元居た世界から、自分だけが切り離されてしまった)
(だから。『友達』だと同年代の少女らに告げて貰えた事が、とてもとても嬉しかった)
(わくわく、楽しい。口々にふたりから零れ落ちる言の葉を受けて、『僕も!』と諸手を上げ乍らお茶会のはじまりに歓喜を示し)

ジェル、きれいにお化粧してるね!いいなあ。僕にも出来るかな?

(女の子が使えるひみつの魔法。毎日のとっておき!)
(自分にも使いこなす事が出来たなら。『王子様』にも『お姫様』にも変化自在になれるのではないかと、興味深げに身を乗り出して)

僕の母さん、とくべつな日にしかお化粧をきちんとしないから。
こっそり使ったりするとすぐにばれちゃうんだよね。

(正直に使ってみたい旨を伝えればおやつ抜きの刑は免れるのだけれど。母親に言うのは恥ずかしくて、でも興味は津々で――所謂、『お年頃』なのだった)

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