ギルドスレッド
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手記
(心当たりが、ないわけではない)(なくは、ないけれど)……うーん、そんな、まさかねえ。だって、今までは全然……血も薄れてるはずだし。(私に流れる血筋の一方には、確かにそうした“特性”が備わっている、らしい。けれど、外部と交われば一気に薄れるらしいその特性が、何代も隔てた末端の私の身に、これまで顕れたことはなかった。それが、何故)
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下宿先で朝食をもらい、数少ない私物を手に外へと出た。
今のところのは私は無職で、やるべきこともなにもない。
強いて言えば、この世界についての最低限の知識を得るために、ギルド・ローレットへと足を運ぶことが日課だった。
そうして知ったことは数多いが、正直『特異運命座標』が一体どういう存在であるのか、いまだによくわからない。実感もなかった。
――溜息を堪えて、小さく苦く笑った。
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