ギルドスレッド
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手記
ほんと、意味がわからない……(率直に言って、正直気味の悪い感覚だった。これまで親しんできた多言語との距離感が、ここには存在しない。書棚で眠る本たちが、まるでちっぽけな私に迫ってくるかのような圧迫感に、息が詰まる)(背表紙に触れていた指先を、握りこむ)
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下宿先で朝食をもらい、数少ない私物を手に外へと出た。
今のところのは私は無職で、やるべきこともなにもない。
強いて言えば、この世界についての最低限の知識を得るために、ギルド・ローレットへと足を運ぶことが日課だった。
そうして知ったことは数多いが、正直『特異運命座標』が一体どういう存在であるのか、いまだによくわからない。実感もなかった。
――溜息を堪えて、小さく苦く笑った。
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