その部屋は女王の執務室から近い位置にある。

客人を招き入れるための部屋。

壁には絵画が並び、棚には珍しい陶器のカップや調度品が置かれていた。
部屋の中央には大きなテーブル。それを囲むようにゆったりとした黒革のソファー。
毛の長い絨毯は、まるでクッションのように柔らかな感触を足裏に伝える事だろう。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

初詣の相談場所よ。
お誘いした方以外の書き込みはご遠慮願うわね。

それは、いけないわねぇ。
２１ならまだ、年齢は出始めないでしょうけれども、十代に比べれば言うまでもなし。
ちゃーんとお手入れしてあげないと(ほっぺたを再びむにむにしようとしながら)
肌荒れしてしまうと我(わたし)が哀しくなってしまうのだわ。

で、でも……そ、そんなこと…しなくても……今まで…大丈夫…でしたし……
わ、私…以上の……人…なんて…すぐに……見つかり…ます…

今からケアしないと、今後が……という話よ。
ゆみ以上ねぇ。(むにー)

こ、今後…ですか……？あ、あの…レジーナ…さん……手…強く…なって……ません…か…？(むにってる手を触ろうと)

そう今後。
人間は歳を取ると色々気を配らないとすぐに老化してしまうのでしょう？
(ゆみの手を触れられながらむにむに)

わ、私は……すでに…人間として…劣種です…ので……老化による…劣化なんて…今更……です…(むにられながら)

そういう自分を卑下することはいわないのー。
んー？

で、でも…事実……ですし………私は…この世の…最下位……です…

最下位ねぇ。
なにでもってそう思っているのか知らないけれども。
少なくとも我(わたし)はそう思って接してはいないわ。

だ、だって……こんな…性格で…何も…できなく…て……駄目な…人…なんて……他…には…

……。…………いないとは限らないと思うけれどね？

要するに自分に自信がない、ということかしら？

じ、自信を…持てる……とこ…なんて…ない…です…

それは汝(あなた)の意識次第よ。

何をどうとらえるか。
汝(あなた)の場合、その言動が、謙虚だという人もいるでしょうし。そのに魅力を感じる人もいるかもしれない。
それは、他の人にはないものでしょう？

そ、それは……そう…です…けど……わ、私…なんかに…魅力を……感じる…なんて…ありえ…ない……です…

ほう？
では、我(わたし)はあり得ない存在なのねぇ。

え…えぇ……っ！？そ、そんな…ことは……ない…です…

残念だわ。
ゆみの中では我(わたし)はいないのね。

い、います…よ……わ、私なんかに…話して…くれる……や、優しい…人…です…

では、一つ忠告しておきましょう。
汝(あなた)が自分に自信をもてないのは、わかる。我(わたし)だって、自信が無くなるときはいくらでもあるから。

でも、だからと言って必要以上に自分を卑下するのはおよしなさい。
なぜだかわかる？

え……あ…ぅ………わ、わかりま…せん…

汝(あなた)を慕う誰かを貶めることにもなり得るからよ。
まぁ、古い考え方なのだけれども。
類は友を呼ぶではないけれども……汝(あなた)が自分を貶めれば貶めるほどに、汝(あなた)と繋がりたい、親しくしたい……そういった人を貶めることになるの。

……だから、何だという話ではないけれどもね。
自信を持ちなさい、とは安易には言えないけれども。自分を貶すのはおよしなさい。

う……は、はい…わ、わかり…ました…
で、でも…すぐには……無理…かも…です……ずっと…こんな…感じで……生きて…きた…ので…

それは仕方がない事なのだわ。
人間変われと言われて変われるものではないし。

ごめんなさい。汝（あなた）には余計なお節介と思うのだけれども。

い、いえ……これも…れ、レジーナ…さんの…優しさ……だと…お、思い…ます…
あ、あ、あ…ありがとう……ござい…ます…

ゆみは素直なのだわー。すっごく素直。

素直過ぎていじりたい。

え…えぇ……！い、いじり…たい……ですか…
も、もう…じ、充分…いじって…ます……よ…

もう、これはあれよ。
可愛い娘はいじめたくなるあれよ。

王様ゲームでスティック菓子ゲームとかやらせて困らせたい。

わ、私は…そのゲームは……さ、参加…しま…せん…！

あら。
しないの？

す、すごく…恥ずかしい……です……か、顔が…近づく…なんて…！

そうなの？
そんなに恥ずかしい？
(スッと顔を寄せようとしながら)

〜〜〜ーーーーーッッ！？！？！！！(驚きすぎて後ろに倒れそうに)

おっと(倒れそうになるのを、ゆみの手をぐいっと引いて引き寄せようと)

はぁ……はぁ………あ、ありが…とう…ござい……ます…(引き寄せられ)

大丈夫？
と言うか、素晴らしく驚いてくれたわねぇ。

だ、大丈夫…です……き、急に…顔が…近くに……きたので…す、すみま…せん…

謝ることではないけれども。
･･････。

ふむ。

ど、どうか…しました…か…？

ふと、バレンタインが近いなぁって思って。

そ、そうですね……あ、あと…ひと月……ほど…ですね……

時の流れは近いのだわ。
･･････さて、バレンタインか。準備した方がいいのかどうか。

わ、渡す…相手が……いるん…です…か…？

気になる？

は、はい……その…ど、どういう…人に……渡す…もの…なのか……さ、参考に…したい…です…
い、今まで…こういう…イベント…ごとは……む、無関係…だったの…で…

そうねぇ。
渡せるのであれば友人関係には渡すのだけれども。
(システム上そこは反映されてなかった気がする、と)

友人…関係……ですか………わ、私は…れ、恋愛の…意味で…好きな人に……渡す…もの…かと…

じゃぁ……ゆみにあげましょうか。

え……あ、あの…それは………あの…

あら。いらない？

わ、私…なんか…が……貰う…なんて…も、もったい…ない…です…
れ、レジーナさん…は…もっと……大切な…人が…います……よね…？