その部屋は女王の執務室から近い位置にある。

客人を招き入れるための部屋。

壁には絵画が並び、棚には珍しい陶器のカップや調度品が置かれていた。
部屋の中央には大きなテーブル。それを囲むようにゆったりとした黒革のソファー。
毛の長い絨毯は、まるでクッションのように柔らかな感触を足裏に伝える事だろう。

言ったでしょう？
我(わたし)が出せるのは我(わたし)だけ。
つまり、こう言ったものも、我(わたし)の体から離れなければ感覚が続いているのよ。

そういうものなのね。
自由ねぇ。
根無し草って感じ？
ねぇティアブラスて住むところはあるの？

奇遇ね。我(わたし)も汝(あなた)に興味あるのだわ。両思いね(半眼で応えて)
ふん。失敗ということはないのだわ。
こうしてお話しするの楽しいし。
それに、他ではどうかは知らないけれど、こうして話すティアブラスは我(わたし)だけ。それだけで我(わたし)には特別なのだわ。
あ、でもいぢわるなのはいただけないわね。うん(最後は口をとがらせ)

ふむふむ成る程胡椒と塩ね。
柑橘系は、レモン、あったかしら。市場を見ないとね。