その部屋は女王の執務室から近い位置にある。

客人を招き入れるための部屋。

壁には絵画が並び、棚には珍しい陶器のカップや調度品が置かれていた。
部屋の中央には大きなテーブル。それを囲むようにゆったりとした黒革のソファー。
毛の長い絨毯は、まるでクッションのように柔らかな感触を足裏に伝える事だろう。

生憎と宗教は間に合っているのだわ。
我(わたし)は我(わたし)の敷いた善悪で行動するのだわ。

地域が違えば必要な、或いは育まれる思想に隔たりが出るのは最早避けられない事ね。
んー。まぁ、我(わたし)の世界ではその争いの事をてリソースの奪い合いと言っていたけれど……。……神なんていないでしょう。偶像崇拝に型落ちしてるくらいだし。

宝ねぇ……(思案し、ふと思い付く)
それは教えられないわ。
秘密よ？(いたずらっぽく笑みを浮かべて)