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魔王神殿ズィンゲンレーゲル

レイン・ラディアの部屋

(一言でいうならば異質。
 豪奢な王座、神殿とはかけ離れた部屋。
 鳥かごが存在するが、鳥は存在せず
 とこにも通じない電話が1つ。
 机の上には、日記と万年筆。チョコレートが置いてある。
 ベッドにぽつんと古びたドラゴンのぬいぐるみがある
 ドラゴンにしては、その羽根は蝶のようだが…
 出入り口には、歯車とそれを回す取っ手。
 これを回すことで、ベッドに檻を下ろす仕組みとなっている。

 ―ーつまりここは、牢屋であった。)

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え、いま?
……やるの? ………えっ …いや、その、…こまる…
(真っ赤な顔で目をそらし、ああ、えーと)

や、僕は神の一族じゃないよ
魔王…祖父が、不老不死だっただけ。
資料によると、酸で溶かしても肉片まで切り刻んでも再生するし
死なないことが神であるなら神だけど、魔物の王となったから魔王。
千年程度の封印なら、余裕だっておじいちゃん言ってた。

まぁ、僕も迷子の人間が話しかけてきたり…新人の聖堂騎士が喧嘩うってきたり……
自我も何も、意識なかったりあったりで…元気だったよ
移植の時は意図して封印を強化されてたみたいだけど。
そういうわけで、友達と1人と1匹で旅に出たんだ。
楽しかったよ、行く先々で困ってる人を助けて…
そして出会ってしまったんだ、他の勇者に―ー…

で、即座に僕は身包みをはがされました!お金がないそうで。
(英雄譚じゃない、世紀末だ)

イカサマする方が悪いでーす。
(ふふふー。小悪魔の尻尾の幻覚が見える…!)

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