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アルトバ文具店
『炭酸水の爪紅』(フラーゴラ・トラモント様)
――りんご飴みたいな真っ赤な爪もいいけれど、夏のお日さまみたいなオレンジ色も捨てがたい。
大人っぽいの……? 元気なこ……?
アナタの好みは、どっちかなぁ……?
「うーん、うーん」
鏡の前には恋する少女。
髪飾りと下帯は目に鮮やかな萌黄色。
宝石みたいなレースの羽衣に、花嫁さんみたいな白い振り袖。
からころと歌う下駄の音は硝子のビー玉にも似ていて、夏の訪れを晴れやかに祝っている。
鏡に背中を映しながらくるりと回れば、ぱっと舞うように牡丹色の裾がひるがえった。
「よし……」
伝統の神秘さと現代的な愛らしさを併せ持つ浴衣を着こなしたフラーゴラは、愛らしい顔を戦士の顔へと少しだけ切り替えた。
恋は戦争。ならば恋する女の子は常在戦場。
大好きなあのヒトからの『可愛いね』をもらう為ならば。
「妥協は、しないよ……!」
夏の砂浜よりも更に熱くフラーゴラのココロは燃え上がる。
表情的には鼻が少しだけひくりとしただけだったけれど、ぎゅうっと握った拳には決意の炎が宿っていた。
切りそろえられた丸い爪は血色の良いベビーピンク。
そこを彩る栄冠は果たして何色か?
鏡台の前に並んだ色とりどりの小瓶に顔を近づけては離して、離しては近づけて。琥珀とアクアマリンの瞳が吟味していく様子は真剣そのもの。
「この色に、しようかな……」
迷い迷って、選ばれたのはアイスブルー。
綺麗に整えられた爪の上を平筆がそうっと走り、爽やかで涼しげなラムネ色がうつっていく。
「でーきた……」
紅葉のような手を広げ、少女はくふくふ、笑みをこぼした。
――Thank you !!
――りんご飴みたいな真っ赤な爪もいいけれど、夏のお日さまみたいなオレンジ色も捨てがたい。
大人っぽいの……? 元気なこ……?
アナタの好みは、どっちかなぁ……?
「うーん、うーん」
鏡の前には恋する少女。
髪飾りと下帯は目に鮮やかな萌黄色。
宝石みたいなレースの羽衣に、花嫁さんみたいな白い振り袖。
からころと歌う下駄の音は硝子のビー玉にも似ていて、夏の訪れを晴れやかに祝っている。
鏡に背中を映しながらくるりと回れば、ぱっと舞うように牡丹色の裾がひるがえった。
「よし……」
伝統の神秘さと現代的な愛らしさを併せ持つ浴衣を着こなしたフラーゴラは、愛らしい顔を戦士の顔へと少しだけ切り替えた。
恋は戦争。ならば恋する女の子は常在戦場。
大好きなあのヒトからの『可愛いね』をもらう為ならば。
「妥協は、しないよ……!」
夏の砂浜よりも更に熱くフラーゴラのココロは燃え上がる。
表情的には鼻が少しだけひくりとしただけだったけれど、ぎゅうっと握った拳には決意の炎が宿っていた。
切りそろえられた丸い爪は血色の良いベビーピンク。
そこを彩る栄冠は果たして何色か?
鏡台の前に並んだ色とりどりの小瓶に顔を近づけては離して、離しては近づけて。琥珀とアクアマリンの瞳が吟味していく様子は真剣そのもの。
「この色に、しようかな……」
迷い迷って、選ばれたのはアイスブルー。
綺麗に整えられた爪の上を平筆がそうっと走り、爽やかで涼しげなラムネ色がうつっていく。
「でーきた……」
紅葉のような手を広げ、少女はくふくふ、笑みをこぼした。
――Thank you !!
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四年という歳月は短く、長い。