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異世界歴史学研究調査事務所
……ん?(足音に気づき、シケモクを灰皿に押し付ける)
客か……この高い音はご婦人かね(申し訳程度に手ぐしで髪の毛を撫でつけながら扉を向く)
いや、そう言えばこの間はそう思ってたら二足歩行蜘蛛の旅人が来たな。判断は早計か。
(そんな事を言っている間にノックが響き、椅子から立ち上がりつつ声を上げる)
はい、どうぞ。
客か……この高い音はご婦人かね(申し訳程度に手ぐしで髪の毛を撫でつけながら扉を向く)
いや、そう言えばこの間はそう思ってたら二足歩行蜘蛛の旅人が来たな。判断は早計か。
(そんな事を言っている間にノックが響き、椅子から立ち上がりつつ声を上げる)
はい、どうぞ。
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例えば、己の伝記を書かせるのに大枚をはたきそうな金持ちの上客であれば、男は部屋を改めて整え、不精髭を剃り、髪の毛をキッチリ撫でつけて出迎えるだろう。
だがそう言った上物の依頼客は事前の予約が必須としている。『忙しい≒凄い繁盛してますよ』アピールをする為にもそこは徹底しているし、そもそもそう言う類の客は普通事前に連絡か人を寄越すのでどの道飛び込みはほぼあり得ない。
よって、平時の応接室はつまり、男や男に近しい者にとってはのんべんだらりだらけるための休憩スペースに他ならないのである。