ギルドスレッド スレッドの一部のみを抽出して表示しています。 遥か夏のカプリチオ 【入団報告】48RONIN 【歪んだ杓子定規】 フニクリ=フニクラ (p3p000270) [2019-09-23 04:35:22] 雪のよるには仇討がよく似合う。 肌を刺すような寒さに身を震わせ、ちらちらと月明かりを反射し舞う雪華を見上げながら結々崎カオルはそのように思った。 些細ないざこざに端を発する刃傷沙汰、その責を問われ、ギルド遥か夏のカプリチオオーナー、フニクリ=フニクラは切腹を申し付けられ、ギルドもお取り潰しと相成った。 それを不服とするギルドメンバー47人はフニクリ=フニクラの仇を打たんと、今宵討ち入りを決行する。 しかし、その直前に交わされた血判状に、カオルの名はなかった。無論、討ち入りに怖気づいたわけではない。ギルドオーナーが腹を召したとき、カオルは正式にギルドメンバーとなっては居なかった。ならば、討ち入りなどという大罪に加担する義理はない、などと先達に揃って諌められれば、気持ちを抑え込む他なかった。 はぁ、と息を吐けば立ち上る白いそれは幽鬼のようで。あるいは、カオルが今居るのが仕事場である、墓場であるからそのように思うのかもしれない。 兎角、そのような場所で、血腥い思いを燻ぶらせているものだから。「やぁ、いい月夜じゃないか」「……よくねぇな。死んだやつの顔を見るなんぞ」 幽鬼のような吐息に混じって、本物の幽鬼も迷いでるというものだ。「冷たいね。一応は、君の頭領ということになるんだが」「ならないさ。その前にあんたは腹を切った。ギルドも、もうない」「あぁ、お上はこういうときばかり仕事が早い。しかし、私のかわいいギルドメンバーたちは、今もまだ集まっているようじゃないか。存外慕われていたようでこそばゆい」 幽鬼はそう言ってはにかんだ。カオルは、その様子の何が気に入らないのか、自分でもわからないままくすぶる感情から煙をのぼらせる。「……よくもまぁ笑えるものだ」「ふむ?君は嬉しくないのかい?先達たちの晴れ舞台だというのに」「何が晴れ舞台だ。舞台は舞台でもそりゃ清水だ。切って貼って、飛び降りたら後は墓穴に入るだけのな」「なら、その後の世話は君に任せないとねぇ」「まるで他人事だな、仲間が全員死ぬってのに」「私はもう死んでいるからね」「だからって、まだ生きてるやつが死んでいい法はねぇだろう」「ふむ、私は法に殺されたようなものだけど」「だからこそ、止めたほうがいいだろうよ」「あぁ、あんたが言えば、あの人らも……」「いやぁ無理だよ。無理無理」「何を……」「何をさせようっていうのさ、ただの幽鬼に」 そのとこ場を最後に、ふっと吹いた風邪に散らされるように、幽鬼は消え去った。いや、あるいは最初から幽鬼などそこには居なかったのだろう。くすぶる思いが、カオルに見させた悪い夢だったのだ、きっと。「今更、止められるとこではない、ってことかよ……」 無常感に襲われていたのかもしれない。幻覚を見るほどに。きっと、ギルドという場所が、手に収まる前にそれこそ厳格のように消えてしまったから。「俺は、どうすればいいんだろうな……」 雪はいつの間にか止んでいた。というわけで今回の入団者『死にたがり』結々崎 カオルさんでーす。47人で討ち入りって書いたけどギルドメンバーの人数、私も入ってるから正確には46人でしたね。まぁ誤差誤差。んで、カオルさん。墓守でフードで不幸体質の美形ですって。これで一本話ができますねえ。オーディションとかする感じの。オークションかもしれない。深い意味はありませんよ。まぁそんな感じででは以後よろしく →詳細検索 キーワード キャラクターID 検索する 【死の香りを纏う守り人】 結々崎 カオル (p3p007526) [2019-09-23 13:41:43] 日常茶飯事でいいのかそれ……。まあ、なんだ。結ヶ崎カオルという、よろしく頼む。 キャラクターを選択してください。 « first ‹ prev 1 next › last » 戻る
肌を刺すような寒さに身を震わせ、ちらちらと月明かりを反射し舞う雪華を見上げながら結々崎カオルはそのように思った。
些細ないざこざに端を発する刃傷沙汰、その責を問われ、ギルド遥か夏のカプリチオオーナー、フニクリ=フニクラは切腹を申し付けられ、ギルドもお取り潰しと相成った。
それを不服とするギルドメンバー47人はフニクリ=フニクラの仇を打たんと、今宵討ち入りを決行する。
しかし、その直前に交わされた血判状に、カオルの名はなかった。無論、討ち入りに怖気づいたわけではない。ギルドオーナーが腹を召したとき、カオルは正式にギルドメンバーとなっては居なかった。ならば、討ち入りなどという大罪に加担する義理はない、などと先達に揃って諌められれば、気持ちを抑え込む他なかった。
はぁ、と息を吐けば立ち上る白いそれは幽鬼のようで。あるいは、カオルが今居るのが仕事場である、墓場であるからそのように思うのかもしれない。
兎角、そのような場所で、血腥い思いを燻ぶらせているものだから。
「やぁ、いい月夜じゃないか」
「……よくねぇな。死んだやつの顔を見るなんぞ」
幽鬼のような吐息に混じって、本物の幽鬼も迷いでるというものだ。
「冷たいね。一応は、君の頭領ということになるんだが」
「ならないさ。その前にあんたは腹を切った。ギルドも、もうない」
「あぁ、お上はこういうときばかり仕事が早い。しかし、私のかわいいギルドメンバーたちは、今もまだ集まっているようじゃないか。存外慕われていたようでこそばゆい」
幽鬼はそう言ってはにかんだ。カオルは、その様子の何が気に入らないのか、自分でもわからないままくすぶる感情から煙をのぼらせる。
「……よくもまぁ笑えるものだ」
「ふむ?君は嬉しくないのかい?先達たちの晴れ舞台だというのに」
「何が晴れ舞台だ。舞台は舞台でもそりゃ清水だ。切って貼って、飛び降りたら後は墓穴に入るだけのな」
「なら、その後の世話は君に任せないとねぇ」
「まるで他人事だな、仲間が全員死ぬってのに」
「私はもう死んでいるからね」
「だからって、まだ生きてるやつが死んでいい法はねぇだろう」
「ふむ、私は法に殺されたようなものだけど」
「だからこそ、止めたほうがいいだろうよ」
「あぁ、あんたが言えば、あの人らも……」
「いやぁ無理だよ。無理無理」
「何を……」
「何をさせようっていうのさ、ただの幽鬼に」
そのとこ場を最後に、ふっと吹いた風邪に散らされるように、幽鬼は消え去った。いや、あるいは最初から幽鬼などそこには居なかったのだろう。くすぶる思いが、カオルに見させた悪い夢だったのだ、きっと。
「今更、止められるとこではない、ってことかよ……」
無常感に襲われていたのかもしれない。幻覚を見るほどに。きっと、ギルドという場所が、手に収まる前にそれこそ厳格のように消えてしまったから。
「俺は、どうすればいいんだろうな……」
雪はいつの間にか止んでいた。
というわけで今回の入団者
『死にたがり』結々崎 カオル
さんでーす。
47人で討ち入りって書いたけどギルドメンバーの人数、私も入ってるから正確には46人でしたね。まぁ誤差誤差。
んで、カオルさん。墓守でフードで不幸体質の美形ですって。これで一本話ができますねえ。オーディションとかする感じの。オークションかもしれない。
深い意味はありませんよ。
まぁそんな感じで
では以後よろしく