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遥か夏のカプリチオ

【入団報告】いっぱい食べる君が好き

「美味しいご飯をくれる人はいい人、とは言いました」
「うん」
「限度があるとは思いませんでしたか?」
「……?」
「そこで首傾げられると話が終わっちゃうんですよ」

 山である。コレは比喩表現。正確に言うのならば、シロモが見上げるほどに積み上げられたおにぎりの山だ。

「なんでこんなに用意しちゃったんですか、おにぎりばっかり」
「美味しいじゃん?おにぎり」
「味の話は居ましていないんですよ」
「……?」
「困ったら首傾げてごまかすのやめてくれませんか」

 シロモと相対するのはフニクリ。シロモのプロフみて「へー、じゃあとりあえずおにぎりいっぱい用意するかー」って感じでおにぎりを用意した愚か者である。

「……あぁ、心配しなくてもいいよ」
「何がですか」
「中身はちゃんとツナマヨだから」
「そういう話はしてないんですよ」
「……エビマヨもあるよ?」
「そういう話もしてないんですよ」

 おかかとかもあるので安心してほしい。

「そうじゃなくて」
「……じゃあどういうアレなのさ」
「こんなにあったら食べきれないじゃないですか」
「一理あるね」
「理解してもらえたようで何よりです」
「でも、当たり前の話ばかりしているのもつまらなくないかな?」
「そういう話はしていないんですよ」
「まぁまぁ」

 フニクリはシロモを制すると、山からおにぎりを一つ取り出す。

「食べてみなよ」
「……いただきます」

 おにぎりは美味しそうだったのでひとまず素直に受け取る。部屋にしばしシロモの咀嚼音だけが響く。

「どうだい?」
「美味しいですけど」
「それは良かった」
「……」
「……」
「で?」
「……?」
「いや、なにか理由があっておにぎり食べさせたんじゃないんですか?」
「いや、特にそういうのはないけど」
「……そうですか」

 おにぎりが美味しかったからいいかな。シロモの中に浮かぶ感情の名前を、彼はまだ知らないけど多分諦めってやつだと思います。









というわけで今回の入団者。
『シロモ・ヒルシュ』シロモ
さんです。

おにぎりはスタッフがおいしくいただきました。
みんなはおにぎりの具って何が好き?
私はツナマヨね。醤油混ぜたやつ。
なんならご飯にそのままツナとマヨネーズと醤油かけてかき混ぜて食べるのも好きなのだわ。

御飯作るの面倒なときとかコレで済ませちゃうよね。聞いてない?
はい。

しかし割と珍しい気がするケモノ系の方が来ましたね。
ケモノでいいのかな。悪魔だったりする?
その浮かんでるナイフっぽいのめちゃくちゃかっこいいよね。
いけっ!ファ○ネル!

はい。

まぁそんな感じです。
では以後よろしく。

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