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遥か夏のカプリチオ
……確かにそうでございますね。何物にも変えられぬ、オンリーワンのたった一つの命。それはもう素晴らしい価値があるでしょう。(うんうん)
それはそれとしてその話、高給どころか低給無給ということでよろしいですか?
よろしいですか???
それはそれとしてその話、高給どころか低給無給ということでよろしいですか?
よろしいですか???
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「まぁ、そういうこともあるよね」
うんうんと頷きながら履歴書(ステータスシート)を眺める人物にノワール・G・白鷺は胡乱なものを見る目を向ける。
ノワール・G・白鷺である。黒・灰・白。胡乱な名前だと自分でも思ってる。それでも、目の前の人物の胡乱さには負けると思った。彼だか彼女だかもよくわからないその人物は、最初にフニクリ=フニクラと名乗った。偽名にしてももうちょっとがんばれよと思った。
「それで、前職がマジシャンということですが」
「はい」
「ちょっと見せてもらっていい?ほら、このボールペン消してみてよ」
「忘年会の無茶振りか?」
フニクリの運営するギルドの入団面接である。入団希望を出したことをノワールはそろそろ後悔し始めていた。
「じゃあ人体切断とか」
「難易度の振り幅」
「ちゃんと道具もあるよ」
「しまえ、そのチェンソーを」
甲高い駆動音にかき消され。助けてチェンソーマン、なんて地獄の祈りは届かない。
「そもそも使わないからね、人体切断マジックにチェンソーを」
「え?」
「見たことない?幅の広い剣みたいなさぁ」
「いや、マジックじゃなくて人体切断をやってほしいんだけど」
「やべぇやつだった」
やべぇやつだった。
「ははは、冗談だよ」
「冗談でもそういう事言う人と同じ部屋に居たくないんだけど」
「ははは」
どぅるるるるる!!!
「だからしまえ、そのチェンソーを!」
「ふふふ、君は期待通りの人のようだね?」
「あぁ?」
そろそろこの狂人を殴り倒しても良いんじゃないだろうか。
「面接結果は後日改めて通知させてもらうよ」
「今辞退したいんだけど」
家に帰ったらポストに合格通知が突っ込んであったのでよく燃やしておいた。
というわけで今回の入団者。
『真術師[マジュツシ]』ノワール・G・白鷺
さんでーす。
マジシャンですってねぇ。炎で生命レーダーとかできるんでしょうか。
でも赤じゃなくてモノクロタイプだからね。7人目かも知れない。
まあそんな感じです。
では、以後よろしく。