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潮騒の従者斡旋所

面談記録(5)

思い出したように綴られる、とある部屋での記録。


風で震える窓と、吐息で揺れる蝋燭の炎。

陽炎の先に相手を見つめ、決して火と共に吹き消さぬよう……

向き合うように、二人。

(従者をお求めならば、何方でもご自由に)

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まあ、引く手数多たる力量こそが信用を勝ち得る要素では?
忠義の尺度は使えた人の少なさのみで測るものでも無いでしょう。
主を如何に支えたか、その実績により測られるべきだと私は思いますね。
主を一人に絞るというのは、逆に言えばその主に私の生活を保証いただくということに他なりません。
ドライだと言われますが、結果としてお互いに負担をかけすぎない、良い関係だと思っていますよ。

結局のところビジネスの範囲を超えたものをお望みなら、金銭価値では測れぬそれなりの対価を要するというお話で。

(嘆息)
私の時間は価値があるもので、
王子は私の時間を浪費されている。
故に、王子は価値あるものを浪費しているのですから、贅を尽くしているわけです。

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