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潮騒の従者斡旋所

面談記録(5)

思い出したように綴られる、とある部屋での記録。


風で震える窓と、吐息で揺れる蝋燭の炎。

陽炎の先に相手を見つめ、決して火と共に吹き消さぬよう……

向き合うように、二人。

(従者をお求めならば、何方でもご自由に)

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(小さく舌打ちすると、脇机に手を伸ばして)

ではお身体に差し障りなきよう出涸らしをば。
一番茶と二番茶は毒味として私が頂いておきますのでどうかご遠慮なさらず。

そして全くもって無用かつ不要な心遣い誠に痛み入ります。
王子の空想のお話をお聞かせ頂けるとは本当に愉快なことで、
私の気分さえ良い時にきて頂けるともう少々まともな対応ができたのですけれど……今日はもう無理なようですね。

因みに私は王子の従者ではありませんので、
そのご要望につきましては道端のカエルにでもお申し付け頂くのはいかがでしょうか。

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