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潮騒の従者斡旋所

面談記録(4)

つくづく気まぐれに綴られる、とある部屋での記録。

背もたれが凹んだままの長椅子と、塗膜が一部剥がれたテーブル。

親しい者同士同士ならきっと、視線で会話できる距離。

向き合うように、二人。

(従者をお求めならば、何方でもご自由に)

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ありがとう、レモラ。
わたし、なんでも専用のサイズが必要になってしまうから、すこし、不便ね。
(人形ですから、見られることには慣れています)
(気にした様子もなく、お姫様はちょこんと優雅に佇んでおりました。)

褒める。
そうね。たしかに、ひとに褒められると嬉しいわ。
(耳ヒレが色づくだなんていう聞き慣れない表現のために、自然と宝石の瞳はRemoraの耳を追ってしまうのですけれど。)

きっと、褒めるには微笑むのがいいのでしょうけれど。
ただ笑うだけでは、いけないのよね。
(先日のやり取りを思い出し、きりり、と歯車の音。)
ねえ、レモラなら誰かを褒めるとき、どんな仕草で、どんな風に笑うかしら。

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